「メリークリスマス! ジェレミー先生」「……うーん、僕はクリスチャンじゃないんだけどなあ」「えっっ?!」
ソフトウェア開発企業で働くSATOKOは、海外の開発チームとの仕事に携わっています。最初は英語が苦手でしたが、数々の試練を乗り越え、最近は積極的にコミュニケーションを取るようになりました。
年の瀬が近づき、世間はクリスマスモード真っただ中! SATOKOはマネージャーでもあるので、年末の事務作業で大忙し。経費を締めて、年賀状はこの人に出さなくちゃ…… と、タスクが山積みです。
英語圏の方々とお付き合いするに当たり、忘れてはいけないのがクリスマスです。年賀状にあくせくしつつも、きちんとクリスマスのあいさつも身に着けたいところ。せっかく海外のクライアントと仕事をする機会に恵まれたので、SATOKOはお礼の英文を載せたカードを贈ってみることにしました。
この数カ月で体得したサバイバルIT英語とは一味異なる「クリスマスのお祝い」。宗教の流れをくんだ祝日であるが故に、注意点もちらほらあるようです。受け取った人がほっこりと温かい気分になれるようなメッセージを目指して、レッツ ライティング!
SATOKO「一般的なクリスマスのフレーズは“Merry Christmas!”よね。これで良いのかな? 海外でもこう言うの?」
不安なときは、Jeremy先生を呼びましょう! 「Jeremy先生 カモン!」
「先生、Merry Christmas!」
「Thanks, you too !」
「『メリークリスマス』はこれで通じるんですね!」
「“Christmas”はキリスト(Christ)の生誕を祝う祝日です。でも僕はクリスチャンではないんです」
「他の宗教の方にはどう言えばいいんですか?」
「“Happy Holidays!”でオーケー。呼び方は違っても、この時期がホリデーシーズンなのは皆同じです!」
イラスト:mami/ad-manga.com
さて、実際に英文でクリスマスカードを書くには?
アイティメディア Corporation ジョンソン様
クリスマスおめでとうございます!
今年は一緒に仕事をする機会を得られて、充実した一年でした。
来年もぜひ、東京でお会いできればと思います。
よいクリスマスをお過ごしください!
SATOKO
ITmedia Corporation
Mr. Johnson,
Merry Christmas!
It was great to work with you this year.
We look forward to having you visit Tokyo from America next year.
I hope you have a nice, relaxing holiday!
Satoko
手書きのカードは重みが違いますね!
「キリスト教徒でない方々に対しては“Christmas”という言葉を使わず、“Holidays”と間接的に表現することがあります。しかし現在は米国でも『クリスマス』が一種のイベントに近くなっているので、“Christmas”と言われて不快感を示す人はそう多くありません」
クリスマスカードやメールを「書く」ときはこんな言い方!
社内でのあいさつとしてカジュアルに言いたい場合は!
かつては街中で「Merry X’mas」という書き方を見掛けることがありましたが、現代ではあまり使われなくなっています。もともとはギリシャ語でキリストを表す“Xristos”の頭文字を取って代用されていたのですが、やはりキリストの誕生日を祝う日なのですから、省略せず“Christ”を入れて表記したいものです。
「クリスマス当日は、せっかくだから緑と赤の服を着て出社しよう! 赤いワンピースなんて、かわいいですよね」
「クリスマスの色の由来、知ってますか? 緑は永遠の命を表す常緑樹の色」
「わー、すてき! じゃあ、赤は永遠の愛の色かな?」
「それもあるけど……(言えない)」
※ジェレミー先生が、赤色の由来を言えない理由は記事末尾をご覧ください
Stocking-stuffer | (クリスマスの靴下に入れる)贈り物 |
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Christmas lights | イルミネーション |
Candy cane | (つえ型の)クリスマスキャンディー |
Winter vacation | 冬休み |
foreign and domestic | 国内外 |
Peace on Earth | 直訳すると「地球に平和を」。これだけでクリスマスメッセージになります |
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Season’s Greetings | (祝日のあいさつ)すてきな祝日を! |
Spending time with family | 家族とのんびり過ごす |
今年から始めた本連載、続けてお読みいただきありがとうございました。次回掲載は2014年1月15日、納品を終えた際に押しの一手となる報告フレーズを紹介します。
では皆さま、Merry Christmas & Happy New Year!
バイリンガル・コネクションズ
Jeremy Doccola(ジェレミー・ドッコラ)●英語インストラクター。ボストン近辺、ニューハンプシャー州出身。東京での講師歴3年。小・中学校での英会話講師を経て、現在はバイリンガル・コネクションズでビジネス英語を教える。
米国では5年間コンピュータ関連職(修理、セットアップ、Webデザインなど)の経験あり。ニューハンプシャー大学卒。専門はコミュニケーション/IT。
Nextremer
下岡聡子●Javaプログラマ、フリー翻訳者(英語・中国語)を経て、Nextremerにてインドでのグローバル受託開発システムのマネジメント、新規ビジネス企画担当。大学ではロシア語を専攻。
ITエンジニア向けの英語サービスも提供中。
「クリスマスに象徴される赤い色は、キリストが永遠の命を与えるために命を投げ打った際に流した血の色を示すといわれています。ただ、キリスト生誕の際に次々と実ったリンゴやヒイラギの実にもちなみ、『神の愛と寛大さ』の象徴でもあります。ご安心を!」
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