Windows 10 IoT Coreのイメージは2015年7月末にRTM版がリリースされた後、2度ほど新しいPreview Build版がリリースされている。原稿執筆時点ではビルド10556最新リリースである。以下のページにアクセスして、Raspberry Pi 2用のISOイメージファイルを入手ードしておこう(Build Insiderプログラムへの登録が必要)。
このページにはRTM版のISOイメージもあるが、RTM版はインストールが面倒だし機能も不足しているのでInsider Preview版をインストールしよう。「Download the Windows 10 Insider Preview」の下にある「Download Insider Preview for Raspberry Pi 2」をクリックしてISOイメージファイルをダウンロードする。
ISOファイルをダウンロードしたら、Windows 10上でダブルクリックするとシステムにマウントされ、エクスプローラーで「Windows_10_IoT_Core_RPi2.msi」というファイルが見えるはずだ。これをさらにダブルクリックしてインストールを開始する。このツールは、Windows 10 IoT Coreのイメージ(.ffuファイル)をディスク上に用意する他、「Windows IoT Core Image Helper」「Windows Iot Core Watcher」というツールもインストールする(これらの詳細は後述)。
インストールが完了したら、自動的に「Windows IoT Core Image Helper」というツールが起動するはずなので(自動起動しない場合や、新しいPreview Build版のイメージを書き込みたい場合は、スタートメニューの[すべてのアプリ]−[Microsoft IoT]−[WindowsIoTCoreImageHelper]を手動で起動すること)、これを使ってSDカードにWindows 10 IoT Coreのイメージを書き込む。Raspberry Pi 2にはハードディスクなどはなく、このSDカード上にOSの起動イメージや作業領域が確保される。このツールを使うと、パーティションの確保や初期化、Windows 10 IoT Coreイメージの展開などが行われる。
SDカードをWindows 10 IoT Core用に初期化すると、元のディスク内容はすべて削除されるので注意する。上の画面で[Flash]をクリックすると確認画面が表示され、[Continue]をクリックするとSDカードのフォーマットやファイルコピーなどが行われる。最終的には次のようなパーティション構成のSDカードが作成される。
作成したSDカードをRaspberry Pi 2にセットし、さらにUSB接続のマウスとキーボード、HDMIケーブル(とHDMI対応モニター)を接続してから、最後に電源(USBケーブル)を接続する。ネットワークを使う場合は有線のイーサネットを利用するとよい。無線LANアダプタはサポートされている種類が少ないし、セットアップが少し面倒である。詳細は次のリンクを参照のこと。
電源を接続するとWindows 10 IoT Coreの初期化作業が始まる。最初に次のような画面が十数秒表示され、その後はしばらく画面が真っ暗なままになるが、そのまま待っていればよい。
4〜5分経つと画面が次のように変わり、インストールが進んでいることが分かる。
この後は言語の選択画面が表示されるので、[日本語]を選んで次へ進む。
セットアップが完了すると次のような画面が表示されるはずである。一応これがWindows 10 IoT Coreの起動画面(正確には、デフォルトのアプリケーションが表示している画面)ということになる。Windows 10 IoT Coreには、通常のWindows 10のようなユーザー名の入力画面などはないし、シェルやデスクトップ、エクスプローラー、スタートボタンのようなものもない。
この画面には、Windows 10 IoT Coreのコンピューター名(デフォルトでは「minwinpc」)やネットワーク接続が利用可能ならそのIPアドレス、接続されているUSBデバイスの一覧などが表示されている。表示されているIPアドレスなどは正しいか、マウスは正しく反応するか、などを確認しておく。
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