ITエンジニアに向け、「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「ひらめき」を得てもらうための本連載。今回は、IoTハードウェアと加速度センサーを使い、Unityで作成したUWPアプリを操作するシステムを作ってみよう。
本連載は、ITエンジニアが「ビジネスに貢献するIoT活用」の第一歩を踏み出す「今後のひらめき」を得てもらうためのIoT実践講座だ。数千円から1万円ほどで入手できるIoTボードコンピュータとIoTデバイス向けのOS、そして、いつでも/どこでも/どれでも使えることを視野に入れた「ユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)アプリ」とUnityを題材に、“業務におけるIoT活用”の実践ノウハウをお届けしていく。
前回は、「人体感知センサー」と「Webカメラ」を使って「サーバルーム簡易監視&防犯システム」を作ってみた。今回は、「加速度センサー」を使って、Raspberry Pi 3やToradexに配置した「Unityで作成したUWPアプリ」を動かす簡易システムを作ってみよう。具体的には、ブレッドボード(電子回路の試作・実験用の基板)に配置した加速度センサーを動かすと、Unity 5.3上に配置した“Cube”が傾きに応じて動くというものだ。
本企画では今後のIoT活用・応用の範囲を広げる目的から、3DのUIを簡単に作れるゲーム向けの開発環境である「Unity」とマイクロソフトの開発ツールである「Visual Studio 2015」(以下、VS2015)を、「UWPアプリとして書き出す」ために用いる。
Unityの基礎や操作方法が分からない人は、最初に「連載:ゲーム開発初心者のためのUnity入門」を参照いただき、楽しみながらUnityの基礎を学び、環境を構築してほしい。この連載は、Unityで3Dゲームを作るまでのいろいろな処理を解説したもので、Unityの開発環境の構築手順をイチから説明している。
今回は、「ADXL34搭載三軸加速度センサモジュール」(2300円前後)という加速度センサーと、ジャンパーワイヤーを4本用意した。
IoTハードウェアのGPIOとジャンパーワイヤー、ジャンパーワイヤーとブレッドボード、ブレッドボードと加速度センサーは、以下のようにつなぐ。
今回作成するUnity 5.3のプロジェクトは、画面上に「Cube(立方体)」と、加速度センサーの値を表示する「uGUIのText」を配置するだけの簡単なものだ。プロジェクト名は何でもいいが、今回は「CubeAccelerometer」としておいてほしい。
続いて、配置したCubeには「AccelerometerScript」を、uGUIのTextには「TextScript」を追加しておく。
実際のコードは、このプロジェクトをUWPに書き出してからVS2015上で編集していくので、それぞれのスクリプトの中身は、ここでは標準で記述されている「void Start()」と「void Update()」だけが書かれていればよい。
最後に、UWPにプロジェクトを書き出す。書き出し方は、第2回「ユニバーサルアプリ実行環境をRaspberry Pi 3とToradexに配置する」を参照してほしい。
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