都会から地方にU/IターンしたIT関係者が地方での実情を伝える本連載。岡山編第3回は、エンジニアのライフライン「コミュニティー」や給与の「実情」をセキララにレポートする。
ここ数年、政府主導で地方創生が促進され、実際に都市部から地方に移住した人の数は5年で4倍に増え、2014年度には1万1735人と1万人を超えた。しかし、まだまだ地方移住に不安を抱える読者も多いだろう。@ITはその理由の1つに「情報の少なさ」があると考えた。
「@IT式 U&Iターンスタイル」は、全国各地のUIターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えていく。ご当地ライターたちのリアルな情報は、U&Iターンに興味のある方々の役に立つだろう。
2012年に岡山にUターンした中嶋政和です。
U&Iターンの理想と現実:岡山編、前々回は岡山の地理的優位点などの全体像を、前回は岡山の交通や住宅、生活事情をリポートしました。しかし、地方への移住を考えているエンジニアが最も気になるのは、仕事はあるのか、エンジニアとして充実した日々を送れるのか、ではないでしょうか。
「岡山にはIT企業はあるの?」「面白い仕事はできるの?」「ぶっちゃけ、給与は高いの? 全国と比較してどうなの?」「エンジニアやデザイナーのコミュニティーはあるの?」――岡山編の最終回は、ITエンジニアとWebデザイナーの仕事環境をお伝えします。
岡山には、大手ベンダー、地元の中堅どころ、ベンチャー企業、個人経営企業など、規模もジャンルもさまざまなIT企業があります。
全てを紹介するのは難しいので、本記事では、筆者の視点で選んだ「面白そうな事業に取り組んで、頑張っている」ベンチャー企業にスポットを当てて紹介します。
ジョルテは、カレンダーサービスアプリを開発、販売する会社です。
看板製品の「ジョルテ」は、世界で2800万以上、国内だけでも1100万以上もダウンロードされた、スマートフォン用カレンダーアプリです。
2012年に本社が東京に移りましたが、岡山には開発センターがあります。
クレオフーガは、音楽共有サービス「クレオフーガ」や、BGM・効果音のマーケットプレイスサービス「オーディオストック」を開発、運営する会社です。
西尾社長は岡山大学の学生起業家、東京と岡山にオフィスがあります。
ミーニューは、好みや栄養を考えた1週間分の献立と買い物リストを自動作成する料理サポートアプリ「ミーニュー」や、ママ向けメディア「ミーニャママ」を企画、開発、運営する会社です。
岡山大インキュベーター内に本社があります。
シームスブレインズは、「事務処理支援」「生徒指導支援」「日常業務支援」などの教職員向け製品「Siems(シームス)」を企画、開発、運営している会社です。全国の地域情報ポータルサイト「まいぷれ」の岡山版も運営しています。
岡山でITベンチャーが育っているということは、岡山はIT産業が盛んで、優秀なITエンジニアを輩出している可能性が高いのではないでしょうか。
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