HMDの中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する連載。今回はVuforia 6を使い、PC、Android端末、Gear VRにおいて、画像をマーカーとして利用し、その上に3Dオブジェクトを表示させるARコンテンツの作り方を解説する。
HMD(Head Mounted Display)の中でも比較的扱いやすいGear VRで体験できるVR/ARコンテンツをUnityで開発する方法を紹介する本連載「Unityで始めるVR/AR開発入門」。前回の「既存のUnity用サンプルをカスタマイズしてGear VRに対応させるには」までは、VRコンテンツの作り方を解説してきた。
今回から、HoloLensやポケモンGOで最近再び見聞きする機会が増えた、AR(Augmented Reality:拡張現実)のコンテンツを作り、Gear VRで表示させる方法について解説していく。ARのライブラリとしては、Unityとの相性が良く人気がある「Vuforia」を使う。
Vuforiaの概要については、記事「Unityでも使える無料ARライブラリVuforiaの基礎知識とライセンス登録、インストール、簡単な使い方」を参照していただくとして、本稿では、Vuforiaの最新バージョンである6.x系を使って、2016年12月現在で最新のライセンス登録や環境構築の手順、簡単な使い方を紹介する。併せて、PC、Android端末、Gear VRの3つのプラットフォームにおいて、画像をマーカーとして利用し、その上に3Dオブジェクトを表示させる方法を解説する。
まずは、Vuforiaの機能をUnityから使う準備からだ。
Vuforiaの機能を利用するためには、開発者登録をする必要がある。下記の「vuforia Developer Portal」のURLにアクセスしよう。
URLにアクセスすると、右隅上に「Register」という文字が見えるので、これをクリックして図1のページに行く。必要事項を入力したら、一番下にある「Register」のボタンをクリックする。
すると、登録したメールアドレスに「Vuforia Developer Agreement Confirmation」というメールが届く。これで開発者登録はできた。
先の「vuforia Developer Portal」のURLから「Log in」しておこう(図2)。
ログインしたら、下記のURLから「Vuforia SDK」をダウンロードする。
今回はUnityを使用するので、「Download for Unity」をクリックして任意のフォルダに保存しておく。保存するファイル名は、2016年12月の原稿執筆時点では、「vuforia-unity-6-0-117.unitypackage」というファイルになる。
「Vuforia Developer Portal」のメニューに「Develop」というのがあるので、これをクリックする。すると「License Manager」のページが表示される。「Add License Key」ボタンをクリックする。表示される「Project Type」に「Development」を選択する。
すると下に、「App Name」の入力欄が表示されるので、適当な名前を入力する。今回は「vuforiaTest」と入力した。「Device」「License Key」はデフォルトのままでいい(図3)。
「Next」をクリックすると、「Confirm License Key」ページが表示される。一番下の□にチェックを入れて、「Confirm」ボタンをクリックする(図4)。
すると、最初の「License Manager」ページに戻る。「vuforiaTest」という名前が登録されている。これをクリックすると、「License Key」が表示されるので(図5)、コピーしてメモ帳にでも貼り付けておこう。後ほどUnityの中で使用することになる。
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