次に、同僚の性格について聞いてみました。
同僚は皆、とにかく真面目で、連続する単調作業でも長時間集中して確実に生産してくれます。本店より生産性はいいかもしれません。「言われたことをキッチリやる、さらにそれを粛々と継続して実行できる」のが、鳥取県人の特徴だと思います。都会の人とは人種が違うのかと思うほど、真面目で素直な人たちです。(Bさん)
都会の会社では、自己主張しないと仕事についていけないものでしたが、鳥取の会社ではその自己主張を感じることがありません。(Aさん)
鳥取県人は「奥ゆかしい人」が多めです。自分から発言、発信、行動を起こす人は、あまりいません。
しかし仕事をお願いをすると、素直に粛々と実行してくれます。「これ、面倒くさくない?」と思うようなこともやってくれます。本当は嫌なのに「やらないといけないから」と我慢していることも多々あります。
お願いした時点で気になることを言ってくれればいいのですが、「質問する=逆らう」と思っているのかもしれません。特にお父さん役の社長には言いにくのでしょう。
波風を立てないように、もめ事にならないように気を使っているのか、「言っても変わらない」と諦めているのか、疑問を持っても黙って自分の中で消化してしまう人が多いようです。
しかし、中には自分の気持ちや情報を「発信」してくれる人もいます。私見では、女性の方が比率が高いように思います。いろいろ気が付いて動いてくれるのも女性の方が多い。私の会社に限ったことかもしれませんが、鳥取は女性の方がしっかりしているかもしれません。
同僚の皆さんは兼業農家が多いので、仕事よりも家業(農業)優先かもしれません。
農作業の時期になれば、朝ひと仕事してから出社する方、そのために有休を取る方もいます。休日はゆっくり過ごしているのかと思ったら、一日農作業で潰れることもあるようなので、はたから見ていると大変そうです。
都会で働く人よりも、地域や家族を大切にする雰囲気が伝わってきます。
しかし仕事は後回しということではありません。皆さん真面目なので、どちらもちゃんと両立しています。(Aさん)
子育て環境は、どうでしょうか。
ここまでに書いてきた通り、鳥取の企業は社員が家族同然で、地域や家族のつながりがあるので、子どもの用事で早退したり休日を取ったりすることに関して比較的寛容です。
また、前回の記事で書いたように鳥取県の会社員の通勤手段は車が多く、渋滞はそれほどありません。通勤圏は片道30分以内なので、終業後に小さな子どもを迎えに行きやすいのです。
鳥取県倉吉市のWebサイトによると、倉吉市には24カ所の保育園と3カ所の幼稚園があり、延長保育や障がい児保育、休日保育など、保育体制が充実しています。都会で問題になっている「待機児童問題」は全くありません。
育児休暇を終えた弊社社員に聞いたところ、1歳児クラスの生徒は1人だけ。先生と子どもとのマンツーマン環境に、親も子どもも安心しているそうです。
医療費は「18歳までは通院1回530円。5回目以降は無料。薬代は最初から無料」です(参考:特別医療費の助成内容 鳥取県倉吉市役所)。
鳥取県は共働きの割合が高いので、子育て環境が充実しているのはとてもありがたいことです(出典:鳥取県の夫婦共働き世帯割合は何%ですか 鳥取県地域振興部)。
東洋経済新聞社が発表した「住みよさランキング2017」によると、福祉の充実度などを示す「安心度」で、鳥取県倉吉市4年連続全国1位になりました。「全47都道府県幸福度ランキング2016年版」でも、鳥取県は全都道府県中8位です。
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