見積書、請求書、経費精算所など頻繁に発生する書類作成。プログラミングで資料作成を自動化することで、人為的なミスを低減し、時間に余裕ができるかもしれません。今回は、GASで書類を作成する方法を紹介します。
業務で発生するちょっとした面倒くさい業務。特定の操作を繰り返すだけなので、今のままでもいいけど、楽になったらいいなと思うこともあるのではないでしょうか。例えば業務を自動化すると時間が空くため、他の業務に時間を充てたり、残業時間を減らしたりできるかもしれません。
本連載「働く価値を上げる“VBA/GAS術”」では、業務を効率化する手段として「Microsoft Excel」(マイクロソフトエクセル)で使える「VBA」(Visual Basic for Applications)と「G Suite」の「GAS」(Google Apps Script)の使い方を説明し、よくある業務課題の解決策を紹介します。
見積書、請求書、経費精算所など書類作成の業務は頻繁に発生します。前回のVBA編では、領収書の作成を例として、自動で書類を作成するVBAマクロの作り方を紹介しました。プログラミングによる自動化で、よりクリエイティブで価値のある仕事に時間を割くことができるようになりますし、人為的なミスを低減できます。
Excelは多くの組織で利用されているので、取り扱いに慣れているビジネスマンが多いというメリットがあります。しかし複数のPCから同時に共同作業をしたい、またはスマホから操作したいといったときに、使いづらいという面があります。
そこで、複数のPCで操作、またはオフィス以外の場所からの操作を想定して、今回はGASでの領収書作成の自動化方法を紹介します。これにより、クラウド上でも活用できる書類作成ツールを作れます。
なお、GASの基本については、以下を参照してください。
準備としてスプレッドシート上に、研修参加者の氏名(姓、名)、品目、領収金額を記録した「領収書リスト」を、図1のように用意しました。スプレッドシートを共有すれば、複数人で共同作業が可能です。
ここに記載されている参加者それぞれに発行する領収書を作るツールを作成します。
今回ツールを作成する上で図2のような別のスプレッドシート「領収書ひな型」を用意しました。このスプレッドシートは、E5セルのTODAY関数、印刷設定(印刷の向き、グリッド線の表示の解除など)、各セルの書式設定は既に完了しているものとします。
以下の項目は参加者によって異なるもので、領収書リストからその内容を転記する必要があります(中括弧でくくったところが、転記箇所)。
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