過去のデータに基づいて機械的に行う作業は、いずれAIにとって代わられる。では、AIに仕事を奪われないために、人間は何をすればいいのでしょうか?
最近、AIという言葉をよく見聞きしますよね。
AIは、ご存じの通り「人工知能」のことです。音声認識や会計処理などの分野で存在を認識することが少しずつ増えてきました。IT業界のエンジニアの皆さんなら、技術の進歩に敏感な方も多いのではないかと思います。
一方で、AIの進化によって「人間の仕事が奪われる」という話もよく聞きます。悲観的に捉えている人も多いようです。悲観的な意見は、おおむねこのような話です。
さて、実際のところは、AIに「仕事が奪われる」のでしょうか、私は「確かに奪われる仕事はある。でも、ちょっとしたことを意識するだけで奪われない。むしろ、仕事が楽しくなる」と思っています。
「こういう仕事の仕方をしていると、AIに仕事を奪われるかもしれないな」と思ったエピソードをお話させてください。
私はストレージや会計など、幾つかのクラウドサービスを仕事で使っています。先日、会計のサービスで、困ったことが起きました。
そのサービスは、クラウド上のデータをダウンロードしてExcelに読み込ませると会計報告書ができるワークシートを提供しています。しかし、何度やっても計算が合いません。
報告書の締め切りは今日。サービスのWebサイトなどで調べましたが、原因が分かりません。そこで、チャットの問い合わせに質問してみたのですが……。
一言で言えば「機械的」でした。
「Excelのデータが合わずに困っています。どうすればいいでしょうか?」と尋ねたところ、「過去のデータを確認します。しばらくお待ちください……お待たせしました。○○は、□□です。詳しくは、このURLをご覧ください」との返答です。
問い合わせる前、自分なりに調べていたので、「そのURLは既に拝見しました。○○までは確認済みです。どうすればいいでしょうか?」と尋ねると、再び「過去のデータを確認します。しばらくお待ちください……お待たせしました。その場合は、△△をご確認ください。詳しくはこのURLを……」の繰り返し。
この調子だと、解決できないかもしれないな……そう思いながらやりとりを30分ほど行ったところで、向こうがとうとうギブアップ。「恐れ入りますが、分かりかねます。申し訳ございません」と返ってきました。
困ってしまいました。機械的な対応に、ちょっとイラっとしました。
この例に限らず、人間に「機械的な対応」をされたことが皆さんにも一度ぐらいはあるのではないでしょうか。
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