気のせいでしょうか。大統領が変わってから、外国人である私たちにとって米国は住みづらくなった気がしていました。
そんな折、東京のとある小さな会社から転職のお話を頂きました。渡米するときも運でしたが、これもまた運だったのかもしれません。今までのようにガンガンコードを書く、という仕事ではないのですが、私の経験がいくばくかでもお役に立てればと思い、帰国することにしました。
会社を辞めるとなると、気になるのが「退職金」です。米国企業の場合、自分の意思に反して解雇、いわゆるレイオフになれば、それなりの割増金や健康保険を継続して加入できるといった特別な配慮はあります。
しかし自己都合による退職の場合は、会社からの退職金は1セントたりとも支払われません(※)。最後の給料がいつも通り支払われれば、長年勤め上げてきた会社との関係もそれまで。何とも切ないものがあります。
引っ越しとなると、住み慣れた家や家具、愛車を手放すことになります。幸いなことに米国には、「craigslist」のような中古マーケットが何かにつけあるので、何でも、どんなものでも、うまくいけば適正な市場価格で、売却できます。
そして、あれほど苦労して手に入れたビザと永住権について。
ビザには有効期限がありますので、期限が来れば自動的に効力を失い「ただの人」に戻ります。永住権は米国に居住し続けていれば「永久」に有効ですが、日本に帰国して数年たつと効力がなくなり、次回米国に入国するときには「ただの人」に戻ります。
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