では、オンラインコミュニケーションを行うときに意識したいポイントをお話しします。
会社に出勤しているときは、「昨日のテレビ、見ました? 面白かったですよねー」とか、「ランチ行きましょうよ」といった「雑談」を数多くしています。雑談は、相手の様子を知り、人間関係を円滑にする潤滑油です。
しかし在宅勤務やテレワークでは、雑談の量が圧倒的に少なくなります。
そこで、意識的にコミュニケーションの量を増やしましょう。チャットで「疲れたので、ちょっと休憩」「お昼にします」など、ちょっとしたことをつぶやくのもいいですし、1on1ミーティングなど、コミュニケーションの時間を定期的に作り、気軽に雑談ができるようにするのもいい方法です。
在宅勤務やテレワークを行う際、仕事上のやりとりをメールで行っている人が多いと思います。けれども、メールはタイトルを付けなければいけませんし、「○○部長 お疲れさまです。□□の件につきまして〜」など、かしこまった文章になってしまいがちです。
雑談的会話は、メールよりもチャットの方が便利です。メールよりもフランクな会話ができますし、タイトルを付ける必要もありません。
非言語情報がないテキストでのやりとりには、文字に表情を付けるだけで冷たい印象が減り、コミュニケーションが円滑になります。
「ありがとうございます。」の一言でも、「ありがとうございます!」「ありがとうございますー」「ありがとうございます^^」「ありがとうございますmm」「あざっす!」のように、ビックリマークや顔文字を付けたり、日常で使う言葉をあえて使うと、テキストでの会話がスムーズになります。
もしあなたがリーダーのような立場なら、メンバー同士が気軽にコミュニケーションができるよう、率先して、あえてフランクな言葉を使ってみませんか。
なお、身近な同僚とのやりとりはフランクでも問題ありませんが、顧客とのやりとりでは、過度にフランクになり過ぎないように注意しましょう。
テキストでのやりとりは、対面で同じ言葉を伝えるよりも、言葉尻を冷たく感じることが少なくありません。特に、否定的な話は思った以上に冷たく伝わる恐れがあります。
そこで、否定表現(××するな)は、意識的に肯定表現(○○する)に言い換えてみましょう。
例えば、同僚に「個人的なやりとりをオープンな場でするのはやめた方がいいですよ」のように否定表現で伝えられると、「ピシャリ」と指摘された感じがします。一方、「個人的なやりとりは、閉じた場でやりとりした方が安全ですね」といった肯定表現なら、内容は同じでも、単なる否定や禁止ではなく、提案の形になります。
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