「将来、このまま大丈夫かな?」と思ったとき、「新たな資格を取ろう」と思うこともあるでしょう。でも、資格だけではなかなか仕事につながらないもの。それよりも、あなたの「強み」を生かせる場所は、案外「身近」にあるのかもしれません。
エンジニアの皆さん、「次のキャリア」を考えることはありますか?
エンジニアの仕事が好きなら、「できれば、ずっと続けたい」と誰もが望むと思います。でも、現実を考えると「ひょっとしたら、それは難しいのかもしれない」と感じることもあるでしょう。
その理由は、年齢的なこともあるかもしれません。あるいは、自分としては「今後もエンジニアを続けたい」と思っていても、上司から「そろそろマネジメントをやれ」とか、「お金の管理をしろ」と言われる、といった環境的なものもありますよね。
となると、選択肢は「エンジニアではない仕事に職種を変える」か、エンジニアを続けたければ「転職する」か、あるいは「独立する」かのいずれか。最近だと「複業する」もありますけどね。
エンジニアの仕事に対してすごく強い思いを持っているなら、「オレ(ワタシ)はそれでもエンジニアを続けるんだ!」となるかもしれませんが、そこまででもなければ「求められていることが変わったのだから、仕方がないか」と環境を受け入れるか、そうでなければ「次のキャリアを考えるか」と、悩む。
こういったキャリアの悩みって、誰しもが、何かしら持っていると思うんですよね。
話は少し変わりますが、「次のキャリア」といえば、最近、コーチングやキャリアコンサルタントの勉強をしている人が増えているような気がしています。なぜ、コーチングやキャリアコンサルタントの勉強をしている人が増えているのだろう?
「増えている」はあくまでも感覚値なので、実際はどうなのかな? と思って調べてみました。
「生涯学習開発財団認定コーチ」というコーチングの資格を取得できる「コーチ・エイ アカデミア」の資格取得者の推移を見ると、2020年の有資格者は約8200人以上だそうです。実はボク、2005年に同資格を取った経験がありますが(現在は更新を停止)、当時と比較すると8倍以上の方が資格を持っているそうです。
また、同じくコーチングの資格を取得できる「銀座コーチングスクール」の資格取得者の推移によると、2019年の講座受講者は2140人。ボクが勉強した団体とは異なりますが、資格を取った2005年と比較すると、約15倍の方が資格を取得しているそうです。15倍って、かなりの数ですよね。
同様に、「キャリアコンサルタント」の資格を取得している方の数も調べてみました。キャリアコンサルタントは、厚生労働省が2016年から推進している国家資格で、働く人がイキイキと仕事をすることを支えるための相談を受けるのが仕事です。
2016年の有資格者は2万5518人だったのに対し、2022年1月は6万570人いるそうです。厚生労働省は2024年度末までに、10万人のキャリアコンサルタントを養成するという数値目標を掲げています。
コーチングも、キャリアコンサルタントも、人の成長やキャリアを支援する仕事です。勉強している人の中には、「私は、働く人々の成長を支援したい!」「キャリアをサポートしたい!」といったことを目的にしている人もいるでしょう。
でも、中にはこういう動機の人もいると思うのです。「これからの人生、このままで大丈夫なのかな?」「次のキャリアを考えておいた方がいいんじゃないかな?」「それならば、新たな資格を取ろう」みたいな――。
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