Linux Foundationは、広く使われているHashiCorpのInfrastructure as Code(IaC)ツール「Terraform」に代わるオープンソースの選択肢となる「OpenTofu」プロジェクトの発足を発表した。
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Linux Foundationは2023年9月20日(米国時間)、広く使われているHashiCorpのInfrastructure as Code(IaC)プロビジョニングツール「Terraform」に代わるオープンソースの選択肢となる「OpenTofu」プロジェクトの発足を発表した。Linux Foundationは、オープンソースソフトウェア(OSS)を通じたイノベーション促進を目指す非営利組織。
HashiCorpは2023年8月にTerraformのライセンスを、オープンソースライセンスである従来の「Mozilla Public License v2.0」(MPLv2)から、非オープンソースの「Business Source License v1.1」に変更すると発表している。
OpenTofu(旧称:OpenTF)は、これに対するオープンでコミュニティー主導の対応であり、中立的なガバナンスモデルの下で、Terraformに代わる信頼性の高いオープンソースツールを全ての人に提供すると、Linux Foundationは述べている。
Terraformは、クラウド環境におけるインフラ管理の簡素化に貢献してきたが、このライセンス変更はオープンソースコミュニティーに懸念をもたらしていた。MPLv2ライセンスが残っていた段階でTerraformをフォークして開発が開始されたOpenTofuは、MPLv2を採用しており、コミュニティー主導、公平性、階層化、モジュール化、後方互換性といった特徴を持つオープンソースプロジェクトだ。
OpenTofuは、Harness、Gruntwork、Spacelift、env0、Scalr、Digger、Terrateam、Massdriver、Terramateのような業界リーダーから幅広い支持を得ており、140以上の組織や700人以上の個人がこのプロジェクトへのサポートを正式に表明している。
OpenTofuは、コードベースの開発と利用の継続が保証され、プロジェクト開始時点で少なくとも今後5年間、最低18人の開発者がフルタイムで開発に取り組むことが確約されている。
「OpenTofuの立ち上げは、IaC分野における真にオープンなコラボレーションとイノベーションの促進に向けた集団的コミットメントを示している」と、Linux Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるジム・ゼムリン氏は述べている。「OpenTofuはオープンソース原則を忠実に守り、『アクセスしやすく信頼性の高いツールを提供し、技術コミュニティーに力を与える』というわれわれが共有しているビジョンを明確に体現している」
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