Linux Foundation、「Terraform」の代替を目指すオープンソースプロジェクト「OpenTofu」を発表アクセスしやすく信頼性の高いオープンソースIaCツールを開発

Linux Foundationは、広く使われているHashiCorpのInfrastructure as Code(IaC)ツール「Terraform」に代わるオープンソースの選択肢となる「OpenTofu」プロジェクトの発足を発表した。

» 2023年09月25日 08時00分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 Linux Foundationは2023年9月20日(米国時間)、広く使われているHashiCorpのInfrastructure as Code(IaC)プロビジョニングツール「Terraform」に代わるオープンソースの選択肢となる「OpenTofu」プロジェクトの発足を発表した。Linux Foundationは、オープンソースソフトウェア(OSS)を通じたイノベーション促進を目指す非営利組織。

 HashiCorpは2023年8月にTerraformのライセンスを、オープンソースライセンスである従来の「Mozilla Public License v2.0」(MPLv2)から、非オープンソースの「Business Source License v1.1」に変更すると発表している。

 OpenTofu(旧称:OpenTF)は、これに対するオープンでコミュニティー主導の対応であり、中立的なガバナンスモデルの下で、Terraformに代わる信頼性の高いオープンソースツールを全ての人に提供すると、Linux Foundationは述べている。

 Terraformは、クラウド環境におけるインフラ管理の簡素化に貢献してきたが、このライセンス変更はオープンソースコミュニティーに懸念をもたらしていた。MPLv2ライセンスが残っていた段階でTerraformをフォークして開発が開始されたOpenTofuは、MPLv2を採用しており、コミュニティー主導、公平性、階層化、モジュール化、後方互換性といった特徴を持つオープンソースプロジェクトだ。

 OpenTofuは、Harness、Gruntwork、Spacelift、env0、Scalr、Digger、Terrateam、Massdriver、Terramateのような業界リーダーから幅広い支持を得ており、140以上の組織や700人以上の個人がこのプロジェクトへのサポートを正式に表明している。

 OpenTofuは、コードベースの開発と利用の継続が保証され、プロジェクト開始時点で少なくとも今後5年間、最低18人の開発者がフルタイムで開発に取り組むことが確約されている。

 「OpenTofuの立ち上げは、IaC分野における真にオープンなコラボレーションとイノベーションの促進に向けた集団的コミットメントを示している」と、Linux Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるジム・ゼムリン氏は述べている。「OpenTofuはオープンソース原則を忠実に守り、『アクセスしやすく信頼性の高いツールを提供し、技術コミュニティーに力を与える』というわれわれが共有しているビジョンを明確に体現している」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

4AI by @IT - AIを作り、動かし、守り、生かす
Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。