AWS上のVMwareサービスである「VMware Cloud on AWS」は、今後AWSや同社のパートナーから販売されないことが明らかになった。Broadcom CEOのホック・タン氏は、サービスがなくなるわけではないと述べている。
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VMwareを買収したBroadcomは2024年5月6日(米国時間)、Amazon Web Services(AWS)による「VMware Cloud on AWS」(以下、VMC on AWS)の販売が終了したことを、同社ブログで明らかにした。
VMC on AWSは、VMwareとAWS両社の協業によって生まれたサービス。AWSのベアメタルサーバ上に「VMware Cloud Foundation」環境をオンデマンドで自動構築し、利用できるようになっている。現在ではさまざまなハイパースケーラーがVMwareサービスを提供しているが、VMC on AWSはその原点となった。
参照記事:
AWSとヴイエムウェアが発表したVMware Cloud on AWSとは
「VMware Cloud on AWS」の、AWS、ヴイエムウェア、ユーザー企業にとっての意味は
VMware Cloud on AWSについて、現時点で分かっていること
続・VMware Cloud on AWSについて、現時点で分かっていること
VMC on AWSは少なくとも2つの点で、他のメガクラウドが提供しているVMwareホスティングサービスとは異なる。
まず、他のクラウドによるサービスは、基本的には自社データセンターのサーバ上にVMware環境を自動構築できる仕組みを提供するもの。一方、VMC on AWSではそれにとどまらない技術的な協業を進めてきた。
もう一つの大きな違いは、VMwareのプロダクトであり、Broadcomとその販売パートナーが販売・サポートするという点にある。ただし、AWSは販売することができた。AWSのパートナーも、AWSを通じてこのサービスを顧客に販売できた。
今回の発表は、この販売提携を解消するというものだ。
「残念だが、『 VMware Cloud on AWSがなくなるかもしれない』といった誤報が見られ、何年もこのサービスを利用している顧客に不要な懸念をもたらしている」と、Broadcom CEOのホック・タン氏は書いている。
「VMware Cloud on AWSは、今後AWSやそのチャネルパートナーから直接販売されることはない。それだけのことだ。AWSからVMware Cloud on AWSを購入した顧客は、Broadcomまたはその正規販売代理店の協力によってサブスクリプションを更新し、環境を拡張することになる。月払いの1年または3年のサブスクリプションをAWS から購入した顧客は、期間が終了するまでAWSからの請求が継続される」
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