最適解は「コード補完」から「自動化ワークフロー」へ? 有識者が予測する“生成AIの今後”とは早期に導入した企業にこそ起こる課題も

TechTargetは「生成AIアプリケーションの動向」に関する記事を公開した。2024年に開催された「Google Cloud Next '24」では生成AIに関する多くの情報が公開された。期待が高まる生成AIアプリケーションだが、その進化は速く、それに伴う課題も生まれている。

» 2024年05月15日 08時00分 公開
[Beth PariseauTechTarget]

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 TechTargetは2024年4月9日(米国時間)、「生成AI(人工知能)アプリケーションの動向」に関する記事を公開した。2024年4月9〜11日にGoogleが開催した「Google Cloud Next '24」の内容を基に、目まぐるしく進化する生成AIの動向と、今後の展開について有識者の見解を紹介する。

画像 新しいGoogle Gemini AI連携がローカルコードベースを掘り下げる(提供:TechTarget)

 Google Cloud Next '24では、同社のサービスに関するさまざまなアップデート情報が公開されたが、ほとんどは生成AIに関するものだった。例えば開発者向けのAIコードアシスタント「Gemini Code Assist」とIT運用者向けの「Gemini Cloud Assist」は、2024年2月にリリースされたGeminiモデルに基づいている。これらのサービスは、2023年のカンファレンス(Google Cloud Next '23)で発表された「Duet AI for Developers」(Geminiより古い「Palm 2」モデルに基づいている)に取って代わるものだ。

 Gemini 1.5 Proの特徴は、長いコンテキストウィンドウだ(訳注:試験的に100万トークンを提供)。ビデオなら約1時間、オーディオ(音楽)なら11時間、コードなら3万行、単語なら75万語を一度に要約、分析、分類できる。「この特徴により、最終的には検索拡張生成(RAG)に取って代わる可能性がある」と予測するアナリストもいる。

 しかし、Google Cloud Next '24で発表された内容を見ると、RAGは健在だ。企業固有のデータに基づいてAI分析の精度を向上させられるように、Googleは「Vertex AI」でRAGのサポートを強化した。また、Vertex AIはAIモデルのライブラリ「Vertex AI Model Garden」で、Gemini 1.5 Pro以外にも多くの大規模言語モデル(LLM)をサポートしている。開発者は用途に合わせ、さまざまなモデルを比較検討できる。

 Google Cloud Next '24の発表でGoogleはノーコードツール「Vertex AI Agent Builder」も発表している。これを使うことでユーザーは生成AIベースのマルチステップワークフローを自ら構築できるようになる。Vertex AI Agent BuilderはRAGの他、Google検索、「Workday」「Salesforce」などのサービス、ベクトル検索ツールやGoogleデータベースとの連携ができる。

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