AWSは同社クラウドへの移行戦略に、「VMware Cloud on AWS(VMC on AWS)」を組み込んで顧客に提案してきた。だがこのサービスをAWSが販売しなくなったことにより、移行の選択肢として提案するインセンティブがなくなったのではないか。AWSジャパンに聞いた。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
「VMware Cloud on AWS」(VMC on AWS)のAmazon Web Services(AWS)による販売が終了した。これについて、AWSの日本法人であるアマゾンウェブサービスジャパン(以下、AWSジャパン)の説明を聞いた。
Broadcom、AWSによる「VMware Cloud on AWS」の販売が終了したと発表 「サービスはなくならない」
あらためて整理すると、VMC on AWSは当初からあくまでもVMwareのプロダクト。だがVMwareとAWSが技術的な面を含めて共同開発を続けてきたものだ。そしてAWSと同社の販売パートナーは、再販できることになっていた。
AWSは、クラウドへの移行における7つの道筋として「7R」を定義し、顧客との対話に生かしてきた。VMC on AWSはこの7Rのうち「リロケート(Relocate)」を担うものとして組み込まれている。これを踏まえ、AWSジャパンは必要に応じてヴイエムウェアと協力した上で、各顧客に適した移行戦略を提案してきた。
だが、AWSによるVMC on AWSの再販終了により、7RからVMC on AWSは消えるのではないか。少なくとも、AWSがクラウド移行における選択肢の一つとしてVMC on AWSを提案するインセンティブは大きく低下するのではないか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.