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@IT > [2005年8月近況レポート] IPA未踏プロジェクト 開発者まとめアンケート |
企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2005年10月31日 |
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IPA「未踏ソフトウェア創造事業」の2004年第2回の開発プロジェクトが8月末で終了する。予定していた開発を見通しどおりに進めることができたプロジェクトや、思い通りに進めることができなかったプロジェクトなど結果はさまざま。プロジェクト・マネージャの酒井裕司氏に総評を聞き、開発者にまとめのアンケートを行った
――開発は予定通り終了しそうですか。 開発は予定通り終了しました。うまくいった点としては、
――開発したソフトウェアの今後の公開方針は? Apacheモジュール、Windows版発展ソフトに関しては、「Apache Module Registry」や「Vector」で公開しています。 別のWebサイト(その1、その2)も用意し、ダウンロードできるようにします。Windows版のフルセット版についてはビジネス面での兼ね合いもあり現在は公開を見合わせています。 開発自体は終了しているため今後はメンテナンスなどを地道に行っていこうと思っています。また、オープンソースとして公開しているため、ユーザーの反応を見て対処して行こうと考えています。 ――IPA未踏プロジェクトに対してコメント、また今後、未踏プロジェクトに応募する開発者へのメッセージをお願いします。 未踏プロジェクトは個人、またはグループでの開発の支援をしていただけるため、高いモチベーションを持ちながら開発を行うことができます。 IPAは開発に対する資金的援助だけでなく、市場ニーズを汲み上げる場やさまざまなアドバイスをしてくれます。IPAの支援を受けたことに伴う社会的信用も大きいものがあります。単に開発するだけではなく、その先を見据えた支援をしていただけたのは大変ありがたかったと感謝しています。 また、PMよりさまざまな意見を伺うことができるために、今まで自分が見ていた視点以外からものを見ることができ、より広い視野で開発が行えるようになると思います。社会人はいろいろな制約事項もあると思いますが、それらを乗り越えていくのもまた未踏事業の一部であろうと思います。今後本事業からよりよいソフトが出てくるよう願っております。 ――開発は予定通り終了しそうですか。 はい。予定を超えて多くの機能を搭載することができました。ただ、機能が増えることでユーザーインタフェイスが複雑になってしまいました。実行ファイルの「Usage」を見るだけで使用できることを想定していましたが、少し難しいかもしれません。 ――開発したソフトウェアの今後の公開方針は? また、そのソフトウェアの開発は何らかの形で継続しますか。 ライセンスなどについて検討する必要がありますが、できるだけ早く公開したいと考えています。ニーズの指標は収益性と考えていますので、それがある限り、開発を続けます。 ――IPA未踏プロジェクトに対してコメント、また今後、未踏プロジェクトに応募する開発者へのメッセージをお願いします。 科学技術の発展において、ソフトウェアは、足を引っ張っている部類に入るように思います。人々の共有資産となり、ソフトウェアの発展に大きく寄与するオープンソースへの支援は、社会を豊かにする極めて効果的な手段といえますので、できれば永続性を含めて、仕組みが拡充されれば望ましいと思います。応募される方は、そんな意識を持って、素晴らしいソフトウェアを開発していただければと思います。 ――開発は予定通り終了しそうですか。 当初の計画を野心的に設けていたため、さすがに当初の予定にあった全てのものを終えることはできませんでした。その後、未踏期間内で終わらせるとして設定した範囲内のものは、どうにか終わらせることができそうです。 終了地点までにオープンソースプロジェクトととして飛び立たせて、残りの時間で外部からの刺激も受けつつ漸進的に改良していこうというのが当初の予定でしたので、そこまでたどり着けなかったことに悔いが残ります。 うまくいった点としては、この開発活動を通して、hs-pluginsや Sean Seefriedさん版のPanなどといった本プロジェクトで利用するほかのオープンソースプロジェクトへの貢献ができたということでしょうか。 ――開発したソフトウェアの今後の公開方針は? 未踏が終了してある程度コードの整理もついたら、当初の予定にあったようオープンソースプロジェクトとして飛び立たせて開発を継続していきたいと思います。 ――IPA未踏プロジェクトに対してコメント、また今後、未踏プロジェクトに応募する開発者へのメッセージをお願いします。 未踏だからこれをきっかけにして色々できる……と意気込むのはいいけど、好きな開発言語であれもこれも計画を立ててしまうと、そこにたどり付くまでのギャップ(ライブラリが充実していないとか、微妙に使えないなど)が大きくて、今回の私みたいに、まだまだそこにたどり着けないと悶々として苦しむことになります。時間があるなら、応募までにやっておかなければならない準備や下調べを、きちんとやっておいた方がよいと思います。 ……とはいっても無難にしろというわけではなく、未踏だからこそチャレンジできる機会を有効に生かすべく最大限の注意を払っておくべきだということです。 あまりに野心的な予定を組んでいたにも関わらず、採用してくださった酒井PMと、支援してくださったIPA未踏プロジェクトに感謝します。このお返しは、終了後もオープンソースプロジェクトとして続けていくことで、当初考えていた地点に到達し通過することをもって行いたいと思います。 |