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@IT > [2005年2月近況レポート] IPA未踏プロジェクト 開発者アンケート プロジェクトのロードマップを明らかにする |
企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2005年10月31日 |
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IPAの「未踏ソフトウェア創造事業」の2004年第2回公募で採択された開発者らは、どのように開発プロジェクトを進める考えなのか。プロジェクトのロードマップを中心に実装する機能などについて聞いた 最終的にユーザーに提供される機能は障害耐性と負荷分散であるが、内部的には、その基盤になるファイル共有やHTTPプロトコル制御などが必要となる。基本的な手順として、HTTPプロトコル制御やファイル共有といった、レイヤー的に下位となる基盤モジュールから作成している。 Apacheユーザー向けにモジュールとして提供するものと、初心者でも使いやすいようにGUIで各種設定を行いWindows上で動作するものとを作成しているため、作業工程を分けて記載している。Windows版では、障害耐性機能などの実装がほぼ終了し、予定の前倒しも可能かもしれない。 ロードマップでは8月までApacheモジュールの開発となっているが、オープンソースとして公開してユーザーの要求を取り入れる作業や、ドキュメントなどの製作も必要であるため、できるだけ早期に開発を完了させることを目指す。 [ApacheモジュールとGUIベースのWindows版で共に実装する機能]
[Windows版でのみ実装する機能]
[ファイル共有モジュールの細分]
「逆PROXY型Webサーバ拡張システム」は大きく3つのモジュールで構成される。「システム制御モジュール」「TCP統合管理モジュール」「ファンデーションモジュール群」の3つだ。TCP統合管理モジュールは、ネットワーク通信制御を集中的にコントロールし、「逆PROXYモジュール」など複数のファンデーションモジュールから共有して呼び出されることにより、効率的なシステム開発を実現する。また、ファンデーションモジュールは、プログラマによって簡単に追加・拡張ができるよう設計されている。PCに例えるなら、TCP統合管理モジュールがCPU、システム制御モジュールがチップセット、ファンデーションモジュール群が、それぞれPCIカードにあたる。 現在はTCP統合管理モジュールの「HTTP制御モジュール」を開発していて2月中旬には終了予定。TCP統合管理モジュールの開発を終えて、「逆PROXYモジュール」の開発に取り掛かる。また、6月にはシステム制御モジュールのユーザーインタフェイス部と、システム全体の最終調整を行う。6月以降はテストで品質をチェックする。 [TCP統合管理モジュールに含まれる主なモジュール]
[搭載予定のファンデーションモジュール]
「共用著作物を利用したコンテンツ作成システムのためのフレームワーク」は2つの機能に分けられる。1つはインターネットから複製や改変などを許可しているコンテンツを発見し、ローカルに保存する機能。Creative Commonsではコンテンツに対する著作権の情報を示すメタタグが定義されているため、そのメタタグをWeb上で検索し、対象となるコンテンツを発見したらローカルに保存するという仕組みだ。 もう1つの機能はローカルにストアしたコンテンツを素材としてプレビューし、新たなコンテンツを作り出すためのエディタツールの部分だ。木戸氏はそのほかマウスジェスチャーなどの実装も目指している。2005年3月にはネット上を検索して素材をローカルに保存し、それをプレビューできる基本的な機能を備えたプロトタイプを出す予定。
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