リモートデスクトップのショートカットにパスワードを保存しておくと、ワンクリックでサーバに接続できる。しかしセキュリティのことを考えると、ショートカットからパスワード情報を削除しておきたいことがある。その方法は?
対象OS:Windows XP/Windows Vista、Windows Server 2003
「リモートデスクトップ接続」を行う場合、あらかじめ接続先サーバ名やユーザー名、パスワードなどをリモートデスクトップのショートカット(.RDPファイル)に保存しておくと、マウスでダブルクリックするだけで素早く接続できるようになる(Tech TIPS「リモートデスクトップで目的のコンピュータに素早く接続する」参照)。
しかしパスワードまで保存しておくと、簡単に接続できるので、セキュリティ的には問題がある。このような場合は、ショートカットからパスワード情報だけを削除しておけば、ダブルクリックするだけですぐに接続することがなくなり(ログオンダイアログが表示されるので、ユーザーは必ずパスワード情報を入力しなければならなくなる)、安全性が高くなる。本Tech TIPSでは、保存されたリモートデスクトップのショートカットから、パスワード情報を削除する方法について解説する。
リモートデスクトップのクライアントには、当初のWindows XP/Windows Server 2003に搭載されていた「Ver.5.x」と、Windows Vista以降に対応している「Ver.6.x」の2種類がある。以下では、それぞれについて解説する。2つのバージョンの違いや新バージョンの導入方法などについては、Tech TIPS「リモートデスクトップ接続クライアントを新バージョンにアップグレードする」を参照していただきたい。
まずデスクトップ上やメニュー上などに配置したリモートデスクトップのショートカットを右クリックし、ポップアップメニューから[編集]を選択する。
すると編集画面が表示されるので、画面の中ほどにある[削除]ボタンをクリックすれば、保存されたパスワードが削除される。
[削除]をクリックすると、「保存された資格情報を削除しますか?」という問い合わせダイアログが表示されるので、[はい]をクリックして、保存されたパスワード情報を削除する。いったん削除すると、[保存]ボタンを押して更新しなくても、保存された情報が削除されてしまうので注意していただきたい。
正しく削除されると、以後は、次のように「接続時には資格情報を要求されます。」と表示される。
Ver.5.xのリモートデスクトップクライアントの場合には、Ver.6.xのような[削除]ボタンがないため、ユーザーが手動でパスワードを削除して保存し直す必要がある。
まずリモートデスクトップのショートカットを右クリックしてポップアップメニューから[編集]を選択する。すると接続のための設定画面が表示されるので、パスワード欄を空白にするか、[パスワードを保存する]のチェックボックスを[オフ]にして、ショートカットを更新すればよい(保存し直す)。これでパスワード情報が削除される。
ここまで紹介したのは、クライアント側で保存されているパスワードを削除する方法である。サーバ側ではないことは留意してほしい。
リモートデスクトップ接続の安全性をより高めるためには、必ずパスワードが要求されるようにサーバ側の設定も変更しておく、という方法もある。それを適用すると、たとえクライアント側のショートカットにパスワード情報が保存されていても、リモートデスクトップ接続時にはパスワードの入力が必要になる。詳細はTech TIPS「リモートデスクトップ接続でパスワード入力を強制する」を参照していただきたい。
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