新人、集合研修で「伝説」を作るシステム開発プロジェクトの現場から(21)(3/3 ページ)

» 2008年12月03日 00時00分 公開
[檜山亜紗美アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ]
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伝説をつくった新人

 この一件でプレゼンについて多少の自信を持つことができ、無事研修も終盤へ。そして再びAさんと飲む機会が訪れました。

 Aさんは無礼な新人を気にかけてくれていたようで、「檜山と話したい」とわざわざ私の席まで来てくれました。

Aさん 「どうだ? 大丈夫か?」 檜山 「どうだって? 何のことですか? あー、それですか! 大丈夫ですよ! はは。技術研修の時には……(略)……、プレゼンも……」(中程度の酒気帯び)

 2カ月前とは打って変わってテンションの高い私を見て、Aさんは驚きつつもうれしかったそうです。

 「新人がトップマネジメントに愚痴をこぼして去っていき、2カ月後にはそれを笑い飛ばしていた」という内容で、この話はいまもソリューショングループの内定者の間で語り継がれています(Aさんが、「新人における心の移り変わり」の極端な事例として紹介しているようです)。

新人研修で得た成果

 こうしておよそ2カ月間の研修が終了。

 この間、出社前のカフェで自習をする同期を見かけたり、放課後のトレーニングルームで自主勉強会が開かれているのを見たりして、会社と部活は共通するところが多いなと思いました。

 会社でも部活でも、同期はお互い助け合う仲間であり、良き競争相手です。絆の深まり方も同じだと感じました。

 私はいま、大切な仲間でありライバルでもある同期といつかプロジェクトを運営してみたいと思っています。

 先輩や後輩と作っていく現在のプロジェクトももちろん好きだけれど、やはり、一緒に社会人になった同期は特別な存在です。

 それぞれがマネジャーになっていて、みんなで研修のときのようにディスカッションしたり、信頼して任せたりして進めていく。このような、想像するだけで楽しくなる目標を持てたことが、新人研修の最も大きな成果でした。

 私の見つけた目標とは違っても、みんなそれぞれ目標を見つけられたに違いないのです。 それほど研修ではたくさん感じることがあるし、考えることがあります。

 新人研修。

 それは、仕事を続けていくうえでの大切な目標を見いだせる貴重な機会だと私は思います。

筆者紹介

アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ

檜山亜紗美

1982年生まれ。東京理科大学理工学部経営工学科を卒業後、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズに入社。Javaの大規模プロジェクトで開発から運用までを経験、現在はStrategic Delivery Office(社内組織)にて方法論の展開・定着化に取り組む。趣味は幹事(ノンジャンル)。主催から出欠係まで幅広くたしなむ。



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