ユーザーは最後のフェーズ「Action(行動)」で、フォームに個人情報などを入力します。後はボタンを押すだけです。
無事ボタンを押してくれれば「完了!」となるのですが、ここまできて「やっぱりやめた」という事態がけっこう起こります。
その原因は「複雑なフロー」だったり、「情報が多過ぎる故のデザインの汚さ」だったりします。そうした要素があると、ユーザーは「今はやめておこう」と思いとどまってしまうことが多いのです。
ユーザーがうまく情報を入力して最後の段階をクリアすれば、Webサイトから「離脱」しないはずです。ですから、ここは「離脱率」をActionの指標にします。
支払いのフローは、数段階に分かれています。通販サイト「Amazon」は、支払い終了までに4ステップあります。各ステップでユーザーが「離脱」していく様子は、「じょうご」(ファネル)の形に似ています。
Google Analyticsには「目標プロセス」というファネルを計測する機能があり、段階ごとの離脱率を計測できます。非常にビジュアライズされていますので、見やすく簡単に使えます。
「売り上げ」というコンバージョン(単なる訪問者が見込み客に変わるという意味)を上げるためには、各段階での「離脱率」を下げることが大切です。
エンジニアのためのWebデザイン基礎の基礎、いかがだったでしょうか? 「エンジニアでもデザインスキルを身に付けられそうだ!」とお分かりいただけたのではないでしょうか。
すご腕のエンジニアがデザインスキルを身に付けたら、それこそ最強だと思います。最近はWeb上にある無料のコンテンツを使ってデザインの勉強ができるようになったので、それらをうまく活用してデザインスキルを高めていくと良いかもしれませんね。ぜひデザインスキルの習得にトライしてください。
それでは、またどこかでお会いしましょう。ありがとうございました。
吉田光利著 日本実業出版社 2160円(税込み)
起業家(予備軍)向けに、最新のトレンドを踏まえたWebサイトの開発に不可欠な技術を、概論的かつ多角的に紹介する。
プログラミング(コーディング)の実際や個別ソフトの操作解説などではなく、スタートアップに合わせたWebサイトの開発から運用までの全体感、しくみ、流れなどを中心に、初心者にも分かりやすく解説する。
吉田光利
デザインからプログラミング、サーバーシステム構築までを手掛けるオールラウンドなクリエイター。IT/Webの教育に長く携わり、企業研修や専門学校などでの講師も延べ1000社以上務める。アイデアをカタチにしてビジネスにできるところが強み。現在は2つの会社の代表を務め、精力的に活動している。
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※この連載は「スタートアップのための 起業のWeb技術」(吉田光利著)の一部を、著者と出版社の許可の下、一部修正して転載するものです。
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