最後に、「割合を出す関数」に手を加えてみましょう。この関数は「関数の中で割合を計算し、文字列として結果を表示する」という機能を持っていました。
今度はこの関数を、戻り値を使って「関数の中で割合を計算し、計算結果の値を呼び出し元に返す」という機能に書き換えます。
それでは「割合を出す関数」を、次のように書き換えてください。
func 割合を出す関数(比べる値: Double, 合計の値: Double) -> Double { return 比べる値 / 合計の値 * 100.0 }
この関数は、引数と戻り値を組み合わせて使っています。関数の中では、引数として渡された二つの値を使って、割合をパーセントで計算しています。計算した結果を「結果の値」という定数に代入し、最後の行ではこの定数を「return」を使って呼び出し元に返しています。
さらに次のプログラムを書き足して、関数を呼び出しましょう。
let パーセント = 割合を出す関数(40, 200) println("割合は\(パーセント)%です!")
「割合を出す関数」を呼び出すと、関数の中で処理された結果が戻り値として返ってきます。その値を「パーセント」という定数にそのまま代入しています。そして次の行で、その結果を文字列として表示しています。
今回は、プログラムを部分的にまとまりにする「関数」について解説しました。関数がどのような役割を持っているか、そしてどのように役立つのか、理解できたでしょうか。
プログラムをたくさん書いていると、「あれ、さっきと似たようなプログラムを何回も書いているな」と気付くときがあります。そう感じたときが関数を活用するチャンスです。プログラムをうまく切り出して関数にすることができれば、よりシンプルで読みやすいプログラムになるはずです。この「うまく切り出す」ところがプログラマーの腕の見せどころです。
このようなスキルは、たくさんプログラムを書いたり、いろいろな人のプログラムを読んだりすることで上達していきます。自分なりの切り出し方を身に付け、仕分けのプロになりましょう。
次回はクラスやストラクチャについて解説します。お楽しみに!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.