次に、ちょっと変わった穴の開いたマテリアルの作成方法を紹介しよう。
これまでと同様に、「コンテンツブラウザー」の「Add New」→「マテリアル」を選択し、「materialSample2」という名前のマテリアルを作成する。このマテリアルをダブルクリックして「マテリアルエディター」を起動する。
起動した「マテリアルエディター」メニューの「ファイル」→「アセットを開く」と選択する。開いたアセットの一覧から、「Tile_WoodAndTileOffsetPattern_2k_mask」をグラフ上にドラッグ&ドロップする(図25)。
次に、同じく「アセット」の一覧から「Tile_WoodAndTileOffsetPattern_2k_alb」を選択して、グラフ上にドラッグ&ドロップする(図26)。
「マテリアルエディター」の「グラフ」で何も選択していない状態で「詳細」にある「Blend Mode」に「Masked」を指定する(図27)。
すると、「materialSample2」のノードに、新しく「オパシティマスク」という項目が追加される(図28)。
次に「Tile_WoodAndTileOffsetPattern_2k_mask」のノードの一番上のマークと、「materialSample2」の「オパシティマスク」を接続する。さらに、「Tile_WoodAndTileOffsetPattern_2k_alb」のノードの一番上のマークと、「materiaSample2」の「基本色」を接続する(図29)。
図29のプレビュー画面に、球体の各所に黒く穴が開いているのが見て取れる。
「マテリアルエディター」メニューの「ファイル」→「保存」で保存する。「マテリアルエディター」を終了すると、「materialSample2」のアイコンが「穴空き球体」に変化しているのが分かる(図30)。
「materialSample2」を選択した状態から、「モードパネル」内の「BSP」にある「ボックス」をビューポート上にドラッグ&ドロップしてみよう。図31のように穴の開いた「ボックス」が表示される。
「モードパネル」の「全てのクラス」から「カメラ」を配置し、「移動ツール」や「回転ツール」を使って各「アクター」が「CameraActor」内にうまく収まるよう位置を調整する。「カメラ」の「詳細」の「Auto Activate for Play」に「Player 0」を指定する。
今回は、「ワールドアウトライナー」から「Sky Sphere」を選択し「詳細」の「Default」にある「Cloud Speed」に「10」を指定して、雲の流れを速くした。
「ツールバー」で「ビルド」を行い、「プレー」を実行してみよう。動画1のように表示される。背景では雲が流れている。
今回はこれで終わりだ。マテリアルやテクスチャをオブジェクトに適用させる方法は、ほとんどUnityと同じだが、Unreal Engine 4では、テクスチャを組み合わせて別個の新しいテクスチャを作成できる点が、Unityとは大きく異なる。
新しいテクスチャを作成できることは、ゲーム制作における、UI(ユーザーインターフェース)の面で非常に有効な方法ではないだろうか。
次回はパーティクルについて解説する。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。
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