最初はお約束通り「Hello, world!」から始めよう。といっても、文字が表示されるだけではあまりにもつまらないので、ボタンをクリックしたら現在時刻を表示するようにしてみよう。
Windowsフォームで作ると、次の画像のようになる(別途公開のサンプルでは、「S1_HelloUWP」ディレクトリの下にある「S1_01_HelloWinForm」プロジェクト)。
これと同じようなUWPアプリを作ってみよう(別途公開のサンプルでは、「S1_HelloUWP」ディレクトリの下にある「S1_02_HelloUwp」プロジェクト)。
UWPアプリの開発を始める前に、Windows 10を開発者モードに設定しておく必要がある(次の画像)。VS 2015を使うPCだけでなく、テスト/デバッグに使う実機でも必要だ。
まずVS 2015でプロジェクトを作るが、そのときに[新しいプロジェクトの追加]ダイアログでUWPアプリの[空白のアプリ]を選ぶ(次の画像)。
UWPアプリのプロジェクトが生成されると、エディター画面に「App.xaml.cs」ファイルが表示される。また、ソリューションエクスプローラーを見ると以下のようなファイルが生成されていることが分かる。ソリューションエクスプローラーでは「App.xaml.cs」ファイルは「App.xaml」ファイルの下に子として表示される。(次の画像)。
「App.xaml.cs」ファイルには、アプリ起動時に実行されるコードが書かれている。Windowsフォームの「Program.cs」ファイルと同じような役割だ。初めのうちはあまり触ることはないだろう。
その親の「App.xaml」ファイルには、アプリ全体で利用できるリソースを定義する(本稿のサンプルでは使わない)。
「Assets」フォルダーには、スタート画面に表示するアプリのタイルや、アプリのスプラッシュスクリーンに使う画像のサンプルが収められている。Windowsストアに提出する際には、これらの画像をオリジナルのものにしておかねばならない。
「MainPage.xaml」ファイルが最初に表示される画面だ。Windowsフォームの「Form1.cs」に相当する。「MainPage.xaml」ファイルの左にある三角マークをクリックしてもらうと分かるが、Windowsフォームと同様にコードビハインドを持っている。ただし、コードビハインドは「MainPage.xaml.cs」ファイルの一つだけである。それだけ分かれば、「MainPage.xaml」ファイルを編集してUIを作り、コードビハインドの「MainPage.xaml.cs」ファイルにボタンをクリックしたときの処理を書けばよさそうだと見当が付くだろう。
「Package.appxmanifest」ファイルは、Windowsフォームの「App.config」のようなものだが、設定する内容は多い。アプリが使う特殊な機能(主にエンドユーザーのプライバシーに関わる機能)も、ここで指定する。
「{プロジェクト名}_TemporaryKey.pfx」ファイルは、仮のデジタル署名だ。完成したパッケージにはこのデジタル署名が付けられる。これによって、開発者の手元からWindowsストアにアップロードされる途中での改ざんが防止される(審査に通ると、Windowsストア側で正式のデジタル署名が付けられる)。
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