2020年5月から一般提供が開始されている「Azure Spot Virtual Machines(Azureスポット仮想マシン)」は、SLAが提供されない代わりに、通常の従量課金制よりも大幅に割引されたコンピューティング料金でデプロイ、実行できるAzure仮想マシンの支払い方法の一つです。
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「Azure Spot Virtual Machines(Azureスポット仮想マシン)」(以下、スポットVM)は、Microsoft Azureでその時点で利用されていない“余剰リソース”を使用して実行されるAzure仮想マシンで、以前にプレビュー提供されていた「Azure低優先度VM(Low-priority VMs)」(2020年2月に廃止)を置き換えるものです。
Azureで利用可能なコンピューティングリソースが足りなくなり、通常のAzure仮想マシン(他のテナントを含む)にリソースを再割り当てする必要があると、スポットVMは停止されて割り当てを解除されるか(既定)、削除されます。
SLA(サービス品質保証)が提供されない代わりに、通常の従量課金制のコンピューティング料金(OS料金やストレージ、ネットワークの使用量は含まない)と比較して最大で90%引きのスポット料金で提供されます。実際の価格は、提供デプロイ先のリージョン、仮想マシンのサイズ、Azureのコンピューティングリソースの使用状況によって変動します。
現在、スポットVMを利用可能なAzureのプランは以下に限定されます。30日間の無料試用版(Free Trial)や「Visual Studio」(旧称、MSDN)サブスクリプションなどではスポットVMは利用できません(デプロイを試みても、リソースの検証エラーが発生します) 。
Azureポータルを使用してAzure仮想マシンをデプロイする場合、「仮想マシンの作成」ページで「Azureスポットインスタンス」のオプションをチェックすることで、スポットVMとしてデプロイすることができます。
例えば、「東日本」リージョンで仮想マシンのサイズ「D4s v3(4 vCPU、16 GB RAM)」を選択した場合、SLAが提供される通常のコンピューティング料金は「2万1094円/月、49.504円/時間」(188.34ドル/月、0.442ドル/時間)ですが、スポットVMは約80%割引のスポット料金で「0.05565ドル/時間」から利用できます(画面1)。
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