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» 2021年06月14日 05時00分 公開

顔色が見えない時代のチームワークとマネジメントコミュニケーションの同期が足りないよ(5/6 ページ)

[きのこる先生,@IT]

1.同期

 デザインすべきコミュニケーションの、最初の1つは「同期」です。

 作業の方向性がずれたまま進んでしまうことによる手戻りを防ぎ、仕事の効率を上げていくのはマネジャーの仕事そのものです。

 チームとして理想的なのは、メンバー同士が自発的に仕事の「同期」を行い、効率良く進めてくれている状態です。そこに向かうために、まずはマネジャーとして問題を提起することでメンバー各自に認識してもらうことと、実際に同期する機会を提供することが必要です。

 ここで難しいのが、同期する機会をデザインしていく行為は「仕事のやり方の指示」に見えてしまうリスクがあることです。自発的に同期して手戻りを防ぎ効率良く仕事を進める、という理想の状態を目指すあまり、マイクロマネジメントになってしまったり、そう受け止められてしまったりしては逆効果です。

 注意点だけ伝えて、仕組みの骨組みを作って、後はざっくり伝えてまるっとお任せしたら順調に回っていく。そういうチームを目指しているんだということを忘れないようにしましょう。

2.雑談

 次にデザインするのは「雑談」です。

 雑談の重要さは、ここまで繰り返しお話ししてきました。そんなに重要な要素であるなら、自然発生に期待するだけではちょっと楽観的過ぎますね。仕組みとしての雑談をデザインすることで、チームに雑談の習慣ができることを目指していきましょう。

 仕組みとして雑談の機会を提供することで、コミュニケーションは業務の一環であるという文化を醸成していきます。そうでないと、「明確な目的がないコミュニケーションなんてサボりでは?」と考えるメンバーもいるかもしれません。真面目さ故の後ろめたさがコミュニケーションのブロックになっては本末転倒ですから、仕組みで後押ししてあげるのも有効なのです。

 仕組みによる雑談でコミュニケーションの障壁を減らし、相談しやすい空気を耕し、心理的安全性を育てていく。その過程で自発的な同期が発生したり、ともだちができたり、そうなったら理想的です。

 マネジャーにとっても、メンバーの顔色をキャッチアップするのは重要な仕事ですから、二重にメリットがあります。雑談を通じて「相談しやすいマネジャー」という認識を獲得できれば、情報収集という仕事の効率もさらにアップしますので、自分の現生利益も積極的に狙っていきましょう。

 とはいえ、雑談を「雑」に開催するだけではなかなか文化の醸成は進みません。残念なことに、人間というのはすぐ慣れ、すぐ飽きる生き物だからです。雑談の機会の頻度や人数、組み合わせや話題を仕組みとしてデザインするだけでなく、参加者が一定以上の興味や関心を持ち続けるように、観察と改善を続けていきましょう

3.ファシリテーション

 同期や雑談などのコミュニケーションにおいて、「機会」をデザインしただけでは十分ではありません。設定した「機会」が、有意義で価値のある「場」として機能することが求められます。

 そのために必要なスキルの一つとして、「ファシリテーション」を意識してみましょう。

 具体的なファシリテーションのスキルや目的については、長くなるのでここでは述べません。ググると書籍や記事がたくさんでてきますので、それらで情報収集してみてください。

 重要なのは、デザインした「機会」を参加者に丸投げするのではなく、「場」へと成長させていく当事者意識です。それこそがリーダーシップだ、と言い換えてもいいかもしれません。

 具体的には、コミュニケーションの目的を見失わないようにリードする、特定の人がしゃべり過ぎたり黙り続けたりしないようケアする、話題の谷間が大きくなり過ぎないよう燃料投下する、予定された時間をはみださないようタイムキープする、などなど。できること、やるべきことはたくさんあります。

 まずは「自分が参加したいと思うコミュニケーションの場」をイメージしてみると、それを実現するために必要なことが見えてくるかもしれません。

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