Windows 11の最新バージョン「Windows 11 2022 Update(バージョン22H2、ビルド22621)」を使い始めて1カ月以上たちますが、製品全体の品質はさておき、やっぱり日本語のローカライズで気になる点が多々あります。
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「半期チャネル(Semi-annual Channel、SAC)」だった「Windows 10」は、2018年のリリースからバージョンやビルド番号とは別に「Windows 10 Month YYYY Update」という形式のマーケティング名称を持っていました。SACとしての最後のバージョン(現在は1年に1回の一般提供チャネル)は、「Windows 10 November 2021 Update(バージョン21H2、ビルド19044)」です。
Microsoftご自慢の機械翻訳は、この名称をよく誤訳してきました。例えば、「Windows 10 October 2018 Update(バージョン1809、ビルド17763)」を、「Windows 10 2018年10月の更新プログラム」や、単に「10月の更新プログラム」と誤訳したことがありました(画面1)。
その後のバージョンでも何度も見掛け、その都度Microsoftにフィードバックし、しばらくして修正されるという状況が繰り返されてきました。Windows 10の名称の誤訳は、機能更新プログラムによる新バージョンへのアップグレードが毎月の品質更新プログラムのように見えてしまって、少なからずユーザーを混乱させてきたことでしょう。
「Windows 11」の最初のバージョン(バージョン22H1、ビルド22000)は、「Windows 11 Original release(最初のリリース)」とも呼ばれます。先日リリースされた最新バージョン(バージョン22H2、ビルド22621)は、「Windows 11 2022 Update」と呼ばれ、一般提供チャネルのマーケティング名称は、Windows 10の「Windows 10 Month YYYY Update」から「Windows 11 YYYY Update」になりました。
案の定、Windows 11のダウンロードページには、機械翻訳が誤訳した「Windows 11 2022更新」という名称が確認できます(画面2)。2022年10月にリリースされたWindows 10 バージョン22H2は「Windows 10 2022 Update」と呼ばれるようになりましたが、ダウンロードサイトでは「Windows 10 22 更新」という名称になっています。
Microsoftの機械翻訳は機械学習(Machine Learning:ML)の技術が利用されているはずですが、人(ユーザー)からのフィードバックを学習しないようです。
日本語の問題は、製品のローカライズにまで及んでいます。どう考えても、機械翻訳か、日本語にネイティブではない人が訳したとしか思えない表現に出くわすことがあります。
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