Kubernetesやクラウドネイティブをより便利に利用する技術やツールの概要、使い方を凝縮して紹介する連載。今回は、ObservabilityとOpenTelemetryについて、概要や使い方を簡単に紹介する。
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Kubernetesやクラウドネイティブをより便利に利用する技術やツールの概要、使い方を凝縮して紹介する本連載「Cloud Nativeチートシート」。今回は、ObservabilityとOpenTelemetryについて、概要や使い方を簡単に紹介します。
劇的な勝利を収めたFIFAワールドカップカタール2022 日本対スペイン戦。肉眼では到底捉え切ることができなかった、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)による勝利を裏付ける1枚の写真が全世界で注目されたことは記憶に新しいですね。
クラウドネイティブなシステムも動的に変化を続けています。プラットフォームには回復力や管理力、自動化といった特徴が備えられているからです。刻一刻と変わり続ける環境において「Observability」(可観測性:オブザーバビリティ)は重要な概念です。
OpenTelemetryは、Observabilityには欠くことができない、システムの状態を示すさまざまなシグナル(ログやCPU、メモリなどのメトリクス)の収集や送信を標準化する、Cloud Native Computing Foundation(CNCF)プロジェクトです。
Observabilityは、システムの状態を可視化するさまざまなシグナル「テレメトリー」によって実現されます。Observabilityを考える上で、各テレメトリーについて理解することが重要です。
テレメトリーについてはObservabilityの3本柱として「ログ」「トレース」「メトリクス」が有名です。「CNCF TAG Observability」のホワイトペーパーでは現在、「プロファイル」「ダンプ」も含めて「Primary Signals」と呼んでいます。
本稿では、基本となる「ログ」「トレース」「メトリクス」に着目し、テレメトリーやその収集方法について簡単に説明します。
テレメトリーの詳細については、本連載第13回で詳しく解説しているので併せてご覧ください。
これらのテレメトリー情報を収集し、可視化、解析することでシステムの状態を観測できます。
ここからは下図を見ながら、OpenTelemetryを利用しない場合(左:Separate Collection)と、利用した場合(右:OpenTelemetry Collection)を比較しながら、テレメトリー取得の課題とOpenTelemetryの特徴を紹介します。
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