CNCFはOpenFeatureをインキュベーションプロジェクトとして受け入れることを決定した。OpenFeatureはフィーチャーフラグのための標準APIを提供するオープンな仕様だ。本記事ではOpenFeatureの概要について紹介する。
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クラウドネイティブ関連のオープンソースソフトウェア(OSS)を管理する団体であるCloud Native Computing Foundation(CNCF)の技術統括委員会(TOC)は2023年12月19日(米国時間)、「OpenFeature」をCNCFのインキュベーションプロジェクトとして受け入れることを決定した。OpenFeatureは、フィーチャーフラグのための標準APIを提供するオープンな仕様で、さまざまなフィーチャーフラグ管理ツールと互換性がある。
フィーチャーフラグとは、ソフトウェア開発におけるテクノロジーの一つで、ソースコードを変更することなく、製品やサービスにおける特定の機能やコードパスの有効化、無効化、動作変更を可能にするものだ。
OpenFeatureによるフィーチャーフラグの標準化は、ツールやベンダーを共通のインタフェースで統一し、コードレベルでのベンダーロックインを回避し、コミュニティー全体で共有できる拡張機能や統合機能を構築するためのフレームワークを提供する。
「OpenFeature仕様は、クラウドネイティブにおける重要な欠落部分を補う。この仕様により、採用企業は一貫した開発と統合パターンにより、プラットフォーム間で統一された機能を実現することができる。ただし、レファレンス実装が必要な点が、採用において課題となっている」とOpenFeatureのTOCスポンサーで、Red Hatのシニアプリンシパルソフトウェアエンジニアを務めるエミリー・フォックス氏は述べている。
「OpenFeatureでは、才能あるコントリビューターたちが、コミュニティーによって開発されたレファレンス実装SDKを管理している。仕様の改善と拡張のためのコラボレーションへの彼らのコミットメントは、プロジェクトの卒業に向けて勢いを与えるだろう」(フォックス氏)
OpenFeatureは現在、さらなる標準化の推進に注力している。既存のフラグ評価SDKの定義に基づき、リモートフラグ評価のためのワイヤープロトコルとフラグ定義フォーマットの標準化を模索しているという。
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