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■ERP
 
失敗事例から学ぶ ERP導入プロジェクト“最適解”
●齋藤 滋春=著
●アスキー 2007年9月
●1890円+税 978-4-7561-5001-1
 システム構築のプロジェクトでは、情シスが「期限を守る」ことに執着しがちだ。期限を守るのは良いのだが、そのことだけに目を奪われていると、もっと重要なことを見落とすことがある。本書では、その重要なこととは何かを、ERP導入の失敗事例を通して伝えている。
 「統合型」「業務横断型」といわれるERPだけに、これを導入することは「レガシーをすべて捨て、すべての業務をERPでカバーすること」だと、ERPの初心者は勘違いしがちだ。ERPパッケージには向き、不向きがあり、1つ1つ見極めていけばいい。とはいえ、ERPの知識が十分でなければ判断が難しいため、そこはシステムインテグレータやコンサルタントなどの専門家の力を借りて、最適なアプリケーションの組み合わせをアレンジしてもらうのが望ましい。コンサルティング・フィーだけでもかなりの負担となるが、それが最終的な導入の成果を大きく左右する。
 カットオーバー後も、外部へ運用保守を丸投げし、組織自体のジリ貧化が進み、情シスの意欲が失われていくケースがある。システムインテグレータの「全部こちらでやりますから」との言葉を真に受けるのではなく、たとえシステムの運用管理をアウトソースするにしても、パッケージを開発したベンダのトレーニングを社員に受けさせるなどし、社内にその製品のノウハウを持つ人間を確保しておくことが必要だ。そうしないと、外部に完全に頼り切りになってしまい、コントロールができない「負のスパイラル」に陥ることになる、という。
 導入ばかりに目がいきがちだが、保守運用から教育まで踏み込み、後半で情シスのあり方を提言している。この本を参考に、一度、自社の状況を振り返ってみるといいだろう。(ライター・生井俊)
SEのための顧客提案術──ITキーワードをわかりやすく説明するコツ
●小林秀雄=著
●日経BP社 2003年9月
●1400円+税 ISBN4-8222-1565-2
 ITベンダ側の提案型SEやセールス・エンジニア向けに、「IP電話」「ICタグ」「IPv6」「ERP」といった言葉とそれらのソリューションの使われ方、提案の仕方を解説した1冊。
ITサービスベンダのSEと営業マンがユーザー企業の担当者に提案を行うシチュエーションの会話形式で書かれており、非常に読みやすい。ITキーワードの解説本としても分かりやすいので、IT用語に詳しくない方、提案を受ける側のユーザー企業・担当者にとっても、ちょうどよいガイドブックになるだろう。
NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦
●経営システム研究会=編
●日刊工業新聞社 2004年4月
●1400円(税別)+税 ISBN4-526-05202-7
 NTTドコモが導入したリアルタイム・マネジメントを実現するDREAMS(愛称)。サーバ410台、クライアントは約3万台で構成され、日次で5000万件のトランザクションを処理できるという世界最大規模のオープン系基幹情報システムだ。
 それ以前にも、顧客管理システムALADINを導入し、顧客サービスの向上、営業拠点の効率化などを図ってきた。さらに経営情報をリアルタイムに把握するため、業務の抜本的改革や管理会計の充実をコンセプトにDREAMSプロジェクトがスタートした。
 
DREAMSが目指すのは「業務・金・物の流れとデータの流れが完全に一致し、システムにより、現実の経営の姿がリアルタイムに把握できること」。このDREAMS導入により、あらゆる経営情報を日次単位で把握することが可能になり、週次を経営のPDCAサイクルに反映するなど、経営のスピード化が図れるという。
 第2章はそのプロジェクトの開発体制やレビュー(部内討論会)などを紹介。第3章はDREAMSで実現したメニューや改善されたワークフローなど、スクリーンショットを豊富に盛り込み解説する。プロジェクトマネージャやSEがすぐに活用できる実践的な内容を評価したい。(ライター:生井俊)

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