iPhone/iPod touchのカレンダーの活用方法を解説する。OutlookやGoogleカレンダーと同期すれば、外出先でのスケジュール確認も可能に
この記事はiOS 5を対象としています。iOS 6やiPhone OS 3における無線LAN設定については、次の記事をご覧ください:
・iPhone/iPod touch(iOS 6)の無線LAN設定
・iPhone/iPod touch(iPhone OS 3)の無線LAN設定
今回はiPhone/iPod touchの無線LAN機能と、その設定方法について解説する。なお、特に断らない限り、iOS 5を対象に解説する。
無線LANの規格にはいろいろなものがあるが、iPhone/iPod touch(iOS 5)でサポートされている無線LAN関連の仕様は次の通りである。古い製品は802.11nをサポートしていないとか、(WPSやAOSSボタンのような)無線LANの簡易セットアップ機能に対応していないという点はあるものの、無線LANのクライアントとしては標準的な機能しか持っておらず、その設定にも複雑なことは何もない。
機能 | サポート | |
---|---|---|
無線LAN規格 | ||
802.11a | iPad/iPad 2のみ対応 | |
802.11b | ○ | |
802.11g | ○ | |
802.11n(2.4GHz帯) | 第4世代iPod touch/iPhone 4/iPhone 4S/iPad/iPad 2が対応(これらより古い製品は非対応) | |
802.11n(5GHz帯) | iPad/iPad 2のみ対応 | |
セキュリティ・メカニズム(暗号化/認証)の規格 | ||
WEP | ○ | |
WPA | ○ | |
WPA2 | ○ | |
WPAエンタープライズ | ○ | |
WPA2エンタープライズ | ○ | |
AES | ○ | |
802.1Xワイヤレス認証 | ○ | |
PINコードやAOSS、WPSボタンなどの簡易設定サポート | なし | |
TCP/IP関連機能 | ||
IPアドレス割り当て | DHCP/BOOTP/静的割り当て | |
IPv6サポート | なし | |
VPNサポート | L2TP/PPTP/IPSec(Cisco IPSecプロトコル) | |
PPPoE | なし(「フレッツ・スポット」などPPPoEを用いる公衆無線LANサービスは利用不可) | |
タグ付きVLANのサポート | なし | |
HTTP Proxy | なし/手動設定/自動(proxy.pac利用) | |
iPhone/iPod touchの無線LAN関連機能 |
以下、iPhone/iPod touchにおける無線LANの設定手順を解説するが、実際のところ、特に難しいところは何もない。管理者から渡された(もしくは自分で用意した)無線LANアクセス・ポイントのSSID文字列とパスワード情報さえ用意しておけば、すぐにつなぐことができる。iPhone/iPod touchの無線LANは、接続先のアクセス・ポイントに合わせて自動的に暗号化の方式を選択・設定する。そのため、無線LAN設定画面では暗号化の方式などは選択できないし、する必要もないので、暗号化の設定情報は特になくても困らないだろう。なお、アクセス・ポイントに対してあらかじめMACアドレス登録が必要な場合は、先にiPhone/iPod touchのMACアドレスを調べておく必要があるが、これについては後述する。
無線LANをセットアップするには、まずホーム画面で[設定]アイコンをタップする。すると設定画面の一番上に[Wi-Fi]という項目があるはずなので、これをタップする。
無線LAN設定がまったく行われていない状態では「未接続」となっているはずなので、この項目をタップして設定を始める。
[A]
*1 テザリングとは、インターネット(WAN)接続機能を持つ携帯電話やスマートフォンなどを中継装置として、Wi-FiやBluetoothなどで接続したほかのデバイスからもインターネット接続できるようにする機能である。パーソナル・ホットスポットとも呼ばれる。テザリング対応デバイス1台でインターネット接続を共有できるので、各デバイスにインターネット接続機能を持たせる必要がなく、その分のコストを抑えられる。
この画面には検出された無線LAN(のSSID)の一覧が表示されているので、ここから接続したい無線LANを選んでタップする。するとパスワードを入力する画面が表示されるので、WEPキーやパスワードなどと呼ばれる暗号化のキーを入力する。
[B]
パスワードの入力後、[Join]をタップすると認証が行われる。成功すると次のようにチェック・マーク付きで表示され、この接続がアクティブであることが分かる。
[C]
右端にある青い[>]マークをタップすると、この無線LANネットワーク(インターフェイス)に割り当てられているTCP/IPパラメータの詳細が確認できる。iPhone/iPod touchに外部から接続したいような場合には、この部分をタップして、IPアドレスなどを調べるとよい。
以下の画面は、DHCPによってIPアドレスなどが割り当てられていることを表しているが、[静的]を選択して固定IPアドレスを割り当てることも可能である。
[D]
本文に記したように、iPhone/iPod touchは無線LANの標準的な規格に対応しているため、既存のアクセス・ポイントにおいてiPhone/iPod touch向けに何らかの設定を変更したりする必要はほとんどない。しかし、古めのアクセス・ポイントを使っていたり、iOSのメジャー・バージョンを上げたりした場合に、iPhone/iPod touchとアクセス・ポイントとの通信がときどき切断されたり、接続の確立に長い時間がかかったり、といった不具合が生じることがある。
筆者も過去に2回ほどこうした経験をしたことがある。利用していたアクセス・ポイントの製造元はバラバラだったが、いずれもそれらのファームウェアを更新することで不具合は解消できた。ファームウェアの更新履歴には詳細が記されていなかったのでその原因ははっきりしないが、ともかくiPhone/iPod touchの無線LAN通信が不安定な場合は、利用しているアクセス・ポイントの製造元からファームウェアの更新モジュールが提供されていないか確認することをお勧めする。
【2011/11/24】iOS 5に合わせて全面的に内容を更新しました。
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