「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、不定期に紹介する企画。今回取り上げる動画は、「Print your own medicine」だ。
本連載では、TED(「Technology Entertainment Design」の略)が主催するカンファレンスの講演動画「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、紹介していきます。
化学者のリー・クローニン(Lee Cronin)氏は、分子を印刷できる3Dプリンタの開発に取り組んでいる。「これを応用すれば、いずれ3Dプリンタで化学物質を作れるようになる。3Dプリンタで作った化学物質をインクにし、薬を印刷できる時代がくる」と、リー氏は言う。
薬の印刷に必要なものは、ソフトウェアとハードウェア、そして化学物質のインク。インク(化学物質)を3Dプリンタにセットし、分子の設計図をダウンロードすれば、端末上で薬が作れるというわけだ。もし、3Dプリンタで薬を印刷できれば、必要な場所でいつでも薬が手に入るようになる。新種のウイルスが発見されたとしても、対応しやすくなるだろう。
リー氏は、「この技術が進歩すれば、将来人間の幹細胞を採取し、遺伝子や環境などに適合した『自分専用の薬』を作ることが可能になるだろう」と話す。現在は、薬の構造や製薬方法を研究中だという。
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