「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、定期的に紹介する新企画。今回取り上げる動画は、「A cyber-magic card trick like no other」だ。
本連載では、TED(「Technology Entertainment Design」の略)が主催するカンファレンスの講演動画「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、紹介していきます。
マルコ・テンペスト(Marco Tempest)氏は、Googleが開発している「Project Glass」のような拡張現実メガネ「イリュージョン・グラス」を試作し、拡張現実を取り入れたトランプマジックを披露した。
イリュージョン・グラスは、メガネのように装着できるコンピュータの1つで、現実の映像に重ねてコンピュータ映像を映し出すことができる「AR(Augmented Reality)グラス」だ。トランプマジックといえば、マジシャンの巧みな話術と技術によって作られるエンターテイメントであるが、マルコ氏は従来のマジックにITを加え、新たなマジックの可能性を示した。わずか6分間の映像には、トランプのジョーカーに描かれている道化師に命を吹き与えたり、カードに人格を与えたりといったこれまで見たことのない試みが記録されている。
ここで使われているイリュージョン・グラスがどのような機能を持ち、どのようなシステムが組み込まれているかは不明だが、GoogleのProject Glassの機能から想像すれば、音声入力によって映像が再生されているようにも思える。現実と拡張現実感の見分けがつかないほど巧妙に仕組まれていることに、驚かされる。
マルコ氏によるITとマジックの組み合わせは、新しいエンターテイメントの可能性を予感させてくれた。
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