震える線太田智美のビビビ「TEDTalks」ピックアップ!

「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、不定期に紹介する企画。今回取り上げる動画は、「Embrace the shake」だ。

» 2013年08月08日 17時56分 公開
[太田智美,@IT]

本連載では、TED(「Technology Entertainment Design」の略)が主催するカンファレンスの講演動画「TEDTalks」の中から、編集部の太田が「ビビビ」と感じた動画をピックアップし、紹介していきます。


「Embrace the shake」

 フィル・ハンセン(Phil Hansen)氏は、芸術家になる夢を抱き、点描画を極めようと小さな点を打ち続けた。しかし、それが原因で手が震えるようになり、小さな点やまっすぐな線が書けなくなってしまった。震えを止めようと手に力を入れると、さらに手の震えは大きくなり悪循環が続いた。彼は通っていた美術学校を退学し、何もかもが終わったと感じた。

 数年後、フィル氏はまだ芸術家になる夢をあきらめることができずにいた。神経科に行くと、治る見込みのない神経障がいだということが分かった。医師は、彼の書く震える線を見て言った――「震えとうまく付き合ってみたらどうだろうか」。

 家に帰ると、彼は震えるがままにキャンバスの上で手を動かした。できあがった絵は、当初彼が追求していたものとは少し違ったが、まぎれもなく芸術だった。彼は言う――「震えを受け入れることは、絵を描く上での問題だけではない。生きるための技術である。制約を課すことで、創造性は高まる。『制約の中で創造性を発揮する術』を学ぶことが、自分を変え、世界を変える力となる」。

震える線1震える線2 震える線で描いた絵


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

AI for エンジニアリング
「サプライチェーン攻撃」対策
1P情シスのための脆弱性管理/対策の現実解
OSSのサプライチェーン管理、取るべきアクションとは
Microsoft & Windows最前線2024
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。