「AIシステムを適切に利活用するためのマネジメントシステム」の国際規格を発行 経済産業省AIの公平性や個人のプライバシーなどへの配慮についても要求

経済産業省は、AIマネジメントシステムに関する国際規格「AIマネジメントシステム(ISO/IEC 42001)」の概要を明らかにした。「これまで以上に安全なAIシステムを開発、提供、使用できるようになる」としている。

» 2024年01月17日 08時00分 公開
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 経済産業省は2024年1月15日、AI(人工知能)マネジメントシステムに関する国際規格「ISO/IEC 42001」の概要を明らかにした。「AIシステムを適切に開発、提供、使用するために必要なマネジメントシステムを構築する際に順守すべき要求事項について、リスクベースアプローチによって規定した」としている。

画像 AIマネジメントシステムの構成図(提供:経済産業省

安全にAI開発するための“よりどころ”となるマネジメントシステム

 近年、さまざまな分野でAIシステムが普及しつつあるが、経済産業省によると「安全、安心なAIシステムを開発、提供するためには、よりどころとなるマネジメントシステムのニーズが高まっている」という。そのため、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)の合同専門委員会(JTC1)内のAIに関する分科委員会(SC42)において、AIマネジメントシステムの国際標準化の検討、開発が進められていた。

 本規格の対象は、AIシステムを開発、提供または使用する組織。経済産業省によると「信頼性や透明性、説明責任を備えたAIシステムの利活用ができるよう、そのリスクを特定し、軽減するとともに、AIの公平性や個人のプライバシーなどへの配慮についても要求している」という。

 マネジメントシステムの構築については、ISO 9001品質マネジメントシステム(QMS)規格やISO/IEC 27001情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)規格など、既存のマネジメントシステム規格と同様のアプローチを採用している。経済産業省は「AIシステムに関する事業者が国際標準に基づいたAIマネジメントシステムを構築することで、これまで以上に安全なAIシステムを開発、提供、使用できるようになる」としている。

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