[解決!Python]Pythonのサポート期限まとめ解決!Python

2024年1月時点でのPythonの各バージョンのサポート期限と、bugfixやsecurity、end-of-lifeなど、サポート状態を示す用語、Pythonのバージョンとの関連についてまとめた。

» 2024年01月23日 05時00分 公開
[かわさきしんじDeep Insider編集部]
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連載目次

バージョン 最新のマイクロバージョン サポート期限 状態
Python 3.12 3.12.1 2028年10月 bugfix(バグ修正)
Python 3.11 3.11.7 2027年10月 bugfix(バグ修正)
Python 3.10 3.10.13 2026年10月 security(セキュリティ修正)
Python 3.9 3.9.18 2025年10月 security(セキュリティ修正)
Python 3.8 3.8.18 2024年10月 security(セキュリティ修正)
↑サポート期間中
↓サポート終了
Python 3.7 3.7.17 2023年6月27日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.6 3.6.15 2021年12月23日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.5 3.5.10 2020年9月30日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.4 3.4.10 2019年3月18日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.3 3.3.7 2017年9月29日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.2 3.2.6 2016年2月20日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.1 3.1.5 2012年4月9日 end-of-life(サポート終了)
Python 3.0 3.0.1 2009年6月27日 end-of-life(サポート終了)
Python 2.7 2.7.17 2020年1月1日 end-of-life(サポート終了)
Pythonの各バージョンのサポート期限と状態(2024年1月19日時点)

状態 行われる作業 バイナリファイルのリリース 備考
bugfix バグ修正/セキュリティ修正 メインテナンスモード、ステーブルリリースとも呼ばれる
security セキュリティ修正のみ × ソースコードのみの提供
end-of-life コードが修正されることはない
状態を表す値

 これは2024年1月19日時点の情報をまとめたものです。

Pythonのサポート期限

 Pythonのドキュメント「Status of Python versions」によれば、Pythonの新バージョン(3.10、3.11、3.12など、マイナーバージョンが上がり、新機能を提供するようになったバージョン。フィーチャーリリース、機能リリースとも)は、デフォルトではその初回リリースの5年後にサポートが終了する(end-of-lifeとなる)ようにスケジュールが設定されている。

 例えば、Python 3.7の初回リリースは2018年6月27日であり、サポートが終了したのはその5年後の2023年6月27日だ。また、Python 3.8の初回リリースは2019年10月14日、サポートが終了するのはその約5年後である2024年10月となっている。

 こうしたことを踏まえて、2024年1月19日時点でのPythonのサポート状況をまとめると次のようになる。

  • サポートされているバージョン:Python 3.8以上
  • サポートが終了しているバージョン:Python 3.7以下

 サポートされているバージョンについて、いつサポート期限が来るかは冒頭に示した表を参照されたい。

 また上記表の「状態」列を見ると分かるが、どのような形でサポートされるかには種類がある。おおまかにいえば、以下の2種類に分けられる。

  • bugfix:バグ修正とセキュリティ修正が行われ、バイナリもリリースされる。メインテナンスモードやステーブルリリースなどとも呼ばれる
  • security:セキュリティ修正のみが行われ、バイナリの配布は行われず、ソースコードのみがリリースされる

 例えば、以下は現在security状態にあるPython 3.10.13のダウンロードページだが、ソースコードのみが提供されていることが分かる。

Python 3.10.13のダウンロードページ Python 3.10.13のダウンロードページ

 この他にもフィーチャーリリースに至る前のfeature(新機能の受け入れ、バグ修正、セキュリティ修正などが行われる開発段階の状態を表す)やprerelease(フィーチャーリリースに含まれる新機能などが決定し固定された後、機能の修正、バグ修正、セキュリティ修正などが行われるリリース前の段階を表す)もあるが、これらの詳細についてはPythonのドキュメント「Status of Python versions」「Development cycle」などを参照のこと。

 サポートが終了したバージョンについては「end-of-life」という状態になり、コードベースがそれ以上変更されることはなくなり、セキュリティ修正などが行われたバージョンがリリースされることもなくなる。

Pythonのバージョンとの関係

 Pythonのバージョンは「メジャーバージョン.マイナーバージョン.マイクロバージョン」で示される。例えば、Python 3.12.0はメジャーバージョンが「3」、マイナーバージョンは「12」、マイクロバージョンが「0」である。

 現在では、Pythonの新バージョンといえば、マイナーバージョンが1つ上がり、マイクロバージョンが「0」となるリリースのことを指す(例:Python 3.12.0、Python 3.11.0など)。

 現状では新しいメジャーバージョン(Python 4)が近年のうちにリリースされることは想定されていない。また、新しいマイナーバージョンは年に一度、10月に新しい機能などを含む形でリリースされている。新しいマイクロバージョンは、バグ修正やセキュリティ修正を含むもので、およそ2カ月に一度リリースされる(新しいマイクロバージョンに新機能が追加されるようなことはない)。

 上記のbugfixとは、新しいマイナーバージョンがリリースされた後に、バグ修正やセキュリティ修正が行われたバージョンがリリースされる状態のことだ。このときにはマイクロバージョンが1つずつ上がっていく(例:Python 3.12.1)。

 また、新しいマイナーバージョン(例:Python 3.12)でbugfixリリースが何度か行われた時点で、以前のマイナーバージョン(例:Python 3.11)はsecurity状態となる。security状態では、既に述べたようにセキュリティ修正のみが行われ、ソースコードのみが提供される。securityモードでリリースされるバージョンについては、bugfixのマイクロバージョンを受け継いで、マイクロバージョンが1つずつ上がっていく。

 現在、自分が使用しているPythonのバージョンは最長でも5年でサポートが終了することは頭に入れておこう。

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