OpManagerを監視用マシンにインストールして使ってみると、これはSNMPの警告を収集してくれるだけでなく、サーバのポートの監視もしてくれて、ネットワークの状態が一度に分かります。これは便利です。さらに、サーバマシンのメモリやCPUの使用量なども分かります。
テストとしてルータやサーバを止めてみると、警告されて、メールも送られてきます。これはすごい、寝坊したときにたたき起こしてくれるお母さんのようです。
これでサーバの障害に気付かない、ということはなくなりそうで律子さんも一安心です。
数日たったある日のこと、マッコリを飲みながら1人焼き肉を楽しんでいると、Webサーバがまた止まったとのメールが飛んできます。こういうときに限って博君は電話に出てくれません。しょうがないので慌てて夜中に会社に行って対応することになりました。
深夜割り増しのタクシー代が請求できるかどうか心配しつつも、障害が早めに報告されて便利だなあ、と思う半面、なぜか余計に仕事が増えてしまい、便利になるのに仕事が忙しくなるのはどうしてだろう、と疑問に思う律子さんでした。
統合監視ツールはPingによる監視、SNMPによる監視、ポートチェックによる監視、とさまざまな種類の監視を1つのアプリケーションで行ってくれますので非常に便利です。
とはいえ、こういった統合監視ソフトは、小規模ネットワークを管理する用途では使わないような高度な機能も多く付いているからか、コストの面で手を出しづらいものがほとんどです。
そこで、監視するノードが少なくていいという管理者にお勧めなのが、監視できるノードは少ないけれど、すべての機能が使えるフリー版です。今回紹介したOpManagerのFree Editionでは20ノードまで監視できますが、ほかにもBixDataという統合監視ツールがあり、これは30ノードまで無料で監視できるようです。
また、最近ではZABBIXやMuninというオープンソースの監視ソフトが開発されています。まだ少し導入が難しい気がしますが、これなら管理ノードが増えてもすべて無料ですので、チャレンジしてみてもいいのではないでしょうか。
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