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» 2022年07月06日 05時00分 公開

僕がフリーランサーを続けるのは、35歳定年説を受け入れたくないからGo AbekawaのGo Global!〜Hugh Chiou(後)(1/3 ページ)

グローバルに活躍するエンジニアを紹介する本連載。今回もフリーランスエンジニアのHugh Chiou(ヒュウ・チョウ)さんにご登場いただく。ヒュウさんに「一生プログラミングする」と決意させた、他の仕事にはない魅力とは何か。

[取材・文:阿部川久広(Go Abekawa), 構成:鈴木麻紀、中村篤志,@IT]

 国境を越えて活躍するエンジニアにお話を伺う「Go Global!」シリーズ。前回に引き続きフリーランスエンジニアのHugh Chiou(ヒュウ・チョウ)さんにお話を伺う。ハードウェアからバックエンドまでさまざまな仕事をこなし、着実にキャリアを積み上げたヒュウさんが目指すものとは。聞き手は、アップルやディズニーなどの外資系企業でマーケティングを担当し、グローバルでのビジネス展開に深い知見を持つ阿部川“Go”久広。

現職ではTypeScript使い

阿部川 “Go”久広(以降、阿部川) 現在はタイムマシーンで業務委託として働かれていますね。

Hugh Chiou(ヒュウ・チョウ、以降ヒュウさん) はい。「Schecon」(スケコン)というサービス開発に携わっています。フロントエンドとバックエンドを両方とも担当しています。スケコンは他のサービスに比べて構成は若干複雑ですが、利用者の視点でいえば使いやすいサービスになっていると思います。

阿部川 スケジュール関連のサービスは競合も多いと思います。どういう機能を付ければその競争に勝てるのか、といったことをしっかり考える必要がありますね。

ヒュウさん そうですね。他のスケジュール関連サービスとスケコンを比べてこうしたらどうかな? といった提案をします。提案してみて、やるかどうかはみんなと相談して決めています。

阿部川 ヒュウさんのエンジニアとしてのキャリアは7〜8年ですが、今後はどういうことをやっていきたいですか。

ヒュウさん そうですね……。プログラム言語でいえば今はTypeScriptをやっていて、すごく優秀な言語だと感じますね。C#、Java、Pythonも触ったことがあります。ただどの言語を使ったとしてもやることは基本的に同じだと考えています。実際の言語――英語も日本語も中国も同じで、会話で使うという用途(機能)は一緒で使い方が違うだけです。だからプログラム言語を変えることはあまりないと思います。

画像 現在のヒュウさん

台湾もプログラマー35歳定年

ヒュウさん 僕はもうすぐ40歳です。台湾では、プログラマーはだいたい35歳までという雰囲気があって、35歳以降は管理など「もっと上流に行った方がいい」とみんな思っています。でも僕自身は、できればずっとプログラミングに集中したくて。チームリーダーをやったこともありますが、正直、やっぱりプログラミングの方が面白いと思います。

阿部川 一生、プログラミングをやっていたい。

ヒュウさん はい、最後まで。もちろん管理職になるのであれば管理に集中した方がいいでしょう。でも現実にはそうではない人が多い。たぶん、それまで積んできたスキルを無駄にしたくないんじゃないかと思います。

阿部川 そこは日本のエンジニアでもいつも問題になるところです。ある程度の年齢になったら、マネジメントに進むのかエンジニアリングを続けるのか。台湾ではヒュウさんのように「40歳になっても50歳になってもエンジニアをやりたい」といった方はあまりいないのですか。

ヒュウさん とても珍しいと思います。少なくとも僕のエンジニアとしてのキャリアの中では、40歳以上のプログラマーは1人しか会ったことがありません。

阿部川 では、ヒュウさんはずーっとやり続けて1番年長のプログラマーになってください。なんだかんだいったって、1番はすごいですから。ちなみに給与の面ではどうでしょうか。やっぱり管理職にならないと増えないのでしょうか。

ヒュウさん だいたいそんな感じ(管理職にならないと給与は増えない)です。プログラマーとしての給与は、最後まで行ってもここまで(鼻の位置に手をやる)。後は管理職にならない、ということは結構よくあります。


編集中村 編集 中村

 日本でも、40歳以上のいわゆる「スーパープログラマー」は少数派だと思います。何でもできる「ジェネラリスト」はもちろん貴重ですが、新しい事業開発などではヒュウさんのような「スペシャリスト」の存在が欠かせません。待遇面もそうですが、スペシャリストが力を発揮できる環境を整えなければならないと感じました。


阿部川 それでもヒョウさんはプログラミングをやりたいということですか。

ヒュウさん はい。台湾のそういう慣習を受け入れたくないです。現在フリーランサーとして働いているのもそれが理由です。プログラミングは意識を集中できます。外の環境などが全部気にならなくなる。僕はたばこを吸うのですが、プログラミングしているときはたばこの存在を忘れてしまうことがあります。

阿部川 ヒュウさんはプログラミングを始めると、ご飯も食べないとかお風呂も入らないとかそういうタイプの人ですか?

ヒュウさん そうですね、そうなってしまうかもしれません。ですから今は、時間を決めてプログラミングするようにしています。それでも、時々ちょっと(決めた時間を)超えてしまいますが。

阿部川 奥さまには何か言われませんか。

画像 阿部川 “Go”久広

ヒュウさん 今のところ文句は言われていないのでたぶん問題ないと思います。普段は時間の“キリ”を厳しく設けているので。ノー残業主義なので時間を超えてもなるべく早めに終わらせるようにしています。「仕事はここまで、それ以上はやらない」と。集中し始めてしまうと止まらないので、せめてその時間を限られた範囲にしたいと思っています。

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