年に1度の大型アップデート「Windows 11 2022 Update(バージョン22H2)」にアップデートする方法と主な変更点Windows 11 Trends

2022年のWindows 11の大型アップデート「Windows 11 2022 Update(バージョン22H2)」の提供が開始された。スナップショットなど一部のユーザーインタフェースが改善され、セキュリティ機能が強化されている。Windows 11 2022 Updateにアップデートする方法や改善・強化ポイントの概要などについて解説する。

» 2022年09月30日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]

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Windows 11 2022 Updateにアップデートするには Windows 11 2022 Updateにアップデートするには
大型アップデート「Windows 11 2022 Update」は、Windows Updateで配信が行われる。準備ができたPCから配信されるため、機種によっては画面のようなメッセージが表示される場合もある。準備ができると、ここに「Windows 11 2022,バージョン22H2」と表示され、アップデートが可能になる。それまで待てない場合にアップデートする方法や、Windows 11 2022 Updateでの主な変更点などについてまとめた。

 2022年9月20日(米国時間)にWindows 11のアップデート「Windows 11 2002 Update(バージョン22H2)」の提供が開始された(MicrosoftのBlog「Windows 11 2022 Updateが本日から利用可能」)。

 Windows 11では、年に1回の大型アップデートに加えて、随時、新機能をリリースしていく予定となっている。Windows 11 2002 Updateでは、スナップ機能の強化やエクスプローラーのタブ機能などが追加されている(後述の通り、一部機能は、2022年10月の更新プログラムによって有効化される)。

 本稿では、Windows 11 2022 Updateへのアップデート方法や主な変更点などについてまとめてみた。

 なお、Tech TIPS「【Microsoft公式情報+α】互換性チェックを回避してWindows 11にアップグレードする方法」で紹介したWindows 11の互換性チェックを回避する方法などで、Windows 11の要件を満たさないPCでWindows 11をインストールしている場合は、Windows 11 2022 Updateにアップデートできないので注意してほしい。Windows 11の要件を満たさないPCで、チェックを回避してWindows 11 2022 Updateにアップデートする方法については、別記事で紹介する予定だ。

Windows 11のシステム要件を満たさないPCはアップデートできない? Windows 11のシステム要件を満たさないPCはアップデートできない?
Windows 11のシステム要件を満たさないPCに、回避策を使ってインストールした場合、このように表示されWindows 11 2022 Updateへのアップデートがブロックされてしまう。

Windows UpdateでWindows 11 2022 Updateへアップデートする

 Windows 11 2022 Updateは、Windows 11のユーザーに対して、Windows Updateで順次配信が行われる予定だ。原稿執筆時点では、まだ提供開始となったばかりのためか、[設定]アプリの[Windows Update]画面には、Windows 11 2022 Updateの更新案内が届いていない人の方が多いようだ。

 配信された場合、Windows 10の機能更新プログラムと同様、オプションの更新プログラムとして[Windows Update]画面に表示され、[ダウンロードとインストール]ボタンをクリックし、ユーザーが手動でインストールを指示することになる。

[Windows Update]画面でアップデートを行う [Windows Update]画面でアップデートを行う
Windows 11 2022 Updateが配信されると、[設定]アプリの[Windows Update]画面にこのように表示され、[ダウンロードとインストール]ボタンをクリックすることで、アップデートが可能になる。

 そのため、Windows Updateを使ってWindows 11 2022 Updateへのアップデートを行う場合は、[設定]アプリの[Windows Update]画面を開き、[更新プログラムのチェック]ボタンを押し、Windows 11 2022 Updateが適用できるようになったか確認する必要がある点に注意してほしい。

 なお、2023年のアップデートが提供されるようになると、Windows 11 2022 Updateへ強制的に更新が実行されるようになると思われる。

Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする

 Windows UpdateでWindows 11 2022 Updateが配信されるのを待ってから、アップデートするのが比較的トラブルが少ない。しかし、動作確認を行いたいなど、Windows Updateで配信される前にアップデートしたい場合もあるだろう。そのような場合、「Windows 11インストールアシスタント」を使って、Windows 11 2022 Updateにアップデートすることも可能だ。

 それには、まずMicrosoftの「Windows 11をダウンロードする」ページから、「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードする。「Windows 11インストールアシスタント」は既にWindows 11 2022 Updateに合わせて更新されており、これを実行することでWindows 11(バージョン21H2)をWindows 11 2022 Updateにアップデートできる。

 ダウンロードしたWindows 11インストールアシスタント(Windows11InstallationAssistant.exe)を実行すると、「PC正常性チェックアプリを使用して互換性を確認する」画面が表示される(既に実行済みの場合はこの画面はスキップされる)。そこで、画面内にある「PC正常性チェックアプリを入手する」リンクをクリックし、PC正常性チェックアプリのインストーラー(WindowsPCHealthCheckSetup.msi)をダウンロードして起動し、インストールを行う。インストールウィザードはデフォルトの設定のまま進めればよい。

 PC正常性チェックアプリのインストールが完了したら、自動的にアプリが起動するので、Windows 11の互換性をテストする(PC正常性チェックアプリによるWindows 11との互換性確認については、Windows 10 The Latest「Windows 11の登場で、どうなるどうするWindows 10」参照のこと)。

 PC正常性チェックアプリを実行し、「このPCは現在、Windows 11システム要件を満たしています」と表示されれば、「Windows 11インストールアシスタント」でWindows 11のインストールへ進むことができるようになる。ライセンス条項を確認し、[同意してインストール]ボタンをクリックすれば、ウィザードが進み、Windows 11 2022 Updateのダウンロードならびインストールが実行される。再起動後、Windows 11 2022 Updateへアップデートされる。

Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(1) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(1)
WebブラウザでMicrosoftの「Windows 11をダウンロードする」ページを開き、「Windows 11インストールアシスタント」欄の[今すぐダウンロード]ボタンをクリックして、「Windows 11インストールアシスタント」(Windows11InstallationAssistant.exe)をダウンロードする。
Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(2) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(2)
Windows11InstallationAssistant.exeを実行すると、「Windows 11インストールアシスタント」ウィザードが起動する。「PC正常性チェック」アプリを使って、Windows 11のシステム要件を確認する必要があるため、この画面が表示されたら「PC正常性チェックアプリを入手する」リンクをクリックして、「PC正常性チェック」アプリ(WindowsPCHealthCheckSetup.msi)をダウンロードする。
Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(3) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(3)
ダウンロードしたWindowsPCHealthCheckSetup.msiを実行し、「PC正常性チェック」アプリをインストールする。「PC正常性チェック」アプリを実行し、[今すぐチェック]ボタンをクリックし、Windows 11のシステム要件を満たしていることを確認する。前のWindowsインストールアシスタントの画面に戻り、[最新の情報に更新]ボタンをクリックする。
Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(4) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(4)
[Windows 11のインストール]画面が表示されたら[同意してインストール]ボタンをクリックする。Windows 11 2022 Updateのダウンロードとインストールが実行される。
Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(5) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(5)
インストールが完了すると、この画面が表示され、30分後に自動的に再起動が行われる。再起動を延期したい場合は、[後で再起動する]ボタンをクリックすること。
Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(6) Windows 11インストールアシスタントを使ってアップデートする(6)
[設定]アプリの[システム]−[バージョン情報]画面を開き、「Windowsの仕様」欄の「バージョン」が「22H2」になっていることを確認する。

 なお、Windows 11の互換性チェックを回避して、Windows 11をインストールしている場合は、ここで実行するPC正常性チェックアプリで「このPCは現在、Windows 11システム要件を満たしていません」と表示され、Windows 11 2022 Updateへのアップデートが行えない。

Windows 11のISOファイルを使ってアップデートする

 Microsoftの「Windows 11をダウンロードする」ページからWindows 11のISOファイル(イントールイメージ)をダウンロードし、この中のsetup.exeを実行することで、Windows 11 2022 Updateにアップデートすることも可能だ。

 Tech TIPS「Windows 11のISOファイルをダウンロードして、インストール用USBメモリを作成する」を参考にWindows 11のISOファイルをダウンロードする。ダウンロードできたISOファイルをダブルクリックして開き、ISOファイル内のsetup.exeを実行する。

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