“Windows 11のブルースクリーンの色が黒に変更”、そんな話を聞いたことがある人は多いと思います。その話はうそではありませんが、ほんの数カ月間のことでした。やっぱり“ブルー”スクリーンは、昔から今までずっと“青い”画面なのです。
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重大な問題が原因で、Windowsが予期せずシャットダウンまたは再起動(通常のシャットダウンや再起動ではなく、突然の停止)した場合には、「ブルースクリーンエラー」が発生することがあります。ブルースクリーンエラーは、「死のブルースクリーン(Blue Screen of Death、BSoD)」「STOPエラー」「バグチェック(BugCheck)」などと呼ばれることもあります。
ブルースクリーンエラーは、ソフトウェアのバグやハードウェアの問題(デバイスドライバのバグや互換性の問題)で発生することが多いため、Windowsの品質の問題であるというイメージを持たれている人も多いと思いますが、セキュリティ侵害を回避するために、“Windowsが意図的”に発生させることもあります。
例えば、「Windows 10」や「Windows 11」の「仮想化ベースのセキュリティ(Virtualization-Based Security、VBS)」で実現されるセキュアカーネルでは、CPUの保護されたレジスタやデータ構造体に変更が加えられると、直ちにバグチェックを発生させ、システムがクラッシュし、その結果、ブルースクリーンが表示されます。
こうしたSTOPエラーの表示画面は、Windowsのかなり古いバージョン(初めて実装されたのは「Windows 95」といわれています)から「青い」背景でした。それがブルースクリーンやBSoDと呼ばれる理由です。「Windows Vista」では「赤い画面(レッドスクリーン)」になるというウワサも飛び交いましたが、実際にはブルースクリーンでした。その後のWindowsもずっとブルースクリーンのままです。
Windows 11の最初のバージョン(21H2、OSビルド22000)では、確かに「黒いブルースクリーン」が実装され、一般向けにリリースされました(画面1)。“黒いブルースクリーン”という表現はおかしいですね。「STOPエラーの背景が黒い画面」というのが正しい表現でしょう。
しかし、この黒い背景色は、正式リリースの翌月にリリースされたオプションの更新プログラム(2021年11月のCリリース)で、これまでと同じ青に戻されました(画面2)。そのことは、更新プログラムのリリースノートに分かりにくい表現(特に機械翻訳ベースの日本語)ですが、記されています。
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