Windowsが昔から標準で備えている「リソースモニター」は、筆者のお気に入りツールの一つです。トラブルシューティングに役立つこともあれば、動いていないように見えるアプリやサービスがちゃんと仕事を進めていることを確認するために、ぼんやり眺めていることもあります。そんな相棒に異常が発生しました。
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Windows Updateに異様に時間がかかり、いつまでもダウンロード中が続いたり、インストール中20%や74%でストップしているように見えたりすることが時々あります。ほとんどの場合、単に時間がかかっているだけで、辛抱強く待っていれば完了するか、エラーを報告するはずです。
しかし、あまりにも待ち時間が長いと、いつまで待てばよいのか心配になることがあります。そんなとき、「リソースモニター」の「ディスク」タブを開いて、「Tiworker.exe」プロセスのディスクI/Oを確認すれば、確かに大量のファイルI/O中であることを確認できて、少し安心します。毎回のように眺めていると、いまどの段階にあるのか、おおよその状況を感じ取れるかもしれません(画面1)。
リソースモニターは、「タスクマネージャー」(Taskmgr.exe)の「パフォーマンス」タブから開始できます。デザインが大きく変更された「Windows 11」のタスクマネージャーの場合は、「☰(ハンバーガーメニュー)」の「パフォーマンス」にある「…」の「リソースモニター」をクリックします。コマンドプロンプトやPowerShell、「ファイル名を指定して実行」から直接開始するには、「perfmon /res」または「resmon」と入力します。
「Windows Server 2016」を実行している仮想マシンの1台に、2022年10月のセキュリティ更新をインストールしたときのことです。再起動後、ディスククリーンアップのために「cleanmgr /autoclean /d c:」コマンドを管理者として実行し、いつものようにタスクマネージャーを開いてその状況を確認しようとしました。
しかし、「ディスク」タブの「ディスク活動」はプロセスを選択しているかどうかに関係なく、真っ白で何も表示されなくなってしまいました(画面2)。
何かトラブルが発生したときは、下手に設定を変更したりせず、まずは同様の現象が発生していないかどうか、インターネットの検索サイトで探してみます。今回の問題の解決策は、適当に考えた複数の単語で簡単に見つかりました(画面3)。この問題は、「Windows 7」の時代から発生することがあった問題のようです。
管理者としてコマンドプロンプト(またはPowerShell)を開き、以下のコマンドラインを実行するだけで解決しました。
LODCTR /R
このコマンドラインは、現在のレジストリ設定と、レジストリに関連するバックアップされているパフォーマンスファイルから、パフォーマンスカウンターのレジストリ設定と説明テキストを復元するものです(画面4)。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP 2008 to 2023(Cloud and Datacenter Management)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。Microsoft製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows版Docker&Windowsコンテナーテクノロジ入門』(日経BP社)、『ITプロフェッショナル向けWindowsトラブル解決 コマンド&テクニック集』(日経BP社)。
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