非エンジニアが3年でAWS開発者に 戸田建設が導きだした「DX人材に必要なものとは」AWS Summit Japan 2024セッションレポート(1/2 ページ)

DXの機運の高まりとともに「内製化」へ注目が集まったが、開発スキルを持った人材確保が難しいといった理由から思ったように進まない企業も多いだろう。そんな中、非エンジニア社員のリスキリングを通じ、AWSを活用して内製化を実現したのが戸田建設だ。全くの未経験者がアプリ開発をできるようになるまでにどんな物語があったのか。

» 2024年08月27日 05時00分 公開
[柴田克己@IT]

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 近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環として「内製化」を進める動きが盛んになっている。内製化のメリットは、現場のニーズにより適合したシステムを作れること、ビジネスの変化に合わせた改善にも対応しやすいことなどが挙げられる。一方で、開発の新しい方法論に関する知見やスキルを持った人材が社内におらず、採用も難しいといった点で課題を感じている企業もある。

 こうした課題の解決に有効な施策の一つが、社内人材の「リスキリング」だ。現場の業務を熟知しているIT未経験の人材が、新たにアプリケーション構築のスキルを身に付けることで、現場主導の内製化を加速させることができる。本稿は、AWS Summit Japan 2024で発表された戸田建設の事例を基に、リスキリングを通じた内製化の実現方法について紹介する。

非エンジニア社員が3年で作った業務プラットフォーム「ToLabel」

 建設業界において、「内製化」の取り組みで成果を上げているのが戸田建設だ。同社は、ここ3年ほどの間に、AWSの技術とサービスを活用しながら内製化の体制づくりを進め、業務現場で使われる実際のアプリケーションを次々と生み出している。

画像 戸田建設の佐藤康樹氏

 戸田建設の佐藤康樹氏(コーポレート本部 ICT統括部 DX推進室室長)は内製で構築されたアプリケーションの代表例である「ToLabel」を紹介した。主に現場事務所でのデスクワークを社内外の別担当に委託するシステムで、タスクとして細分化した作業内容を、ボードに付箋(ラベル)を貼るような感覚で委託できることから、この名が付いたという。

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