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所要時間は1分未満! 今すぐできるWindows Serverコンテナーの作り方――あなたの知らないコンテナーの世界(その2)vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(27)(3/3 ページ)

前回は、Windows Server 2016 TP3の新機能「Containers」を有効化して、サーバーをコンテナーホストとしてセットアップするところまでを説明しました。今回は、Containersのネイティブな管理方法で「Windows Serverコンテナー」を作成し、登場したばかりで謎の多い新しいテクノロジついて想像を巡らせます。

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コマンドレット一発で完了! コンテナーは削除も簡単

 コンテナーの状態確認、停止、削除は、次のPowerShellコマンドレットで実行できます。

操作 PowerShellコマンドレット
コンテナーの状態を確認する Get-Container
コンテナーを停止する Stop-Container -Name "コンテナー名"
コンテナーを削除する Remove-Container -Name "コンテナー名"

 コンテナーを削除すると、そのコンテナーに関連するファイルが「C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Containers」フォルダーからクリーンアップされます(画面6)。

画面6
画面6 コンテナーを削除すると、「C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Hyper-V\Containers」フォルダーからVHDXファイルとレジストリの差分が削除される

 なお、次回以降に説明しますがDockerコマンドを使用してWindows Serverコンテナーを作成すると、別のパス(C:\ProgramData\docker\windowsfilter)に差分のVHDXファイルとレジストリファイルが格納されます。

Windows Serverコンテナーを筆者なりに図示すると……

 以下の図1は、筆者がWindows Serverコンテナーを数日間評価した上で、Windows Serverコンテナーのアーキテクチャを筆者なりに想像した図になります(正式なアーキテクチャ図が公開されていないので)。

図1
図1 Windows Serverコンテナーのアーキテクチャ(【注】筆者の想像図です)

 コンテナーは、コンテナーホストのWindows Serverカーネルを共有しているため、素早く開始できます。また、コンテナーのストレージは、ベースOSイメージとコンテナーごとの差分を保持するVHDXファイルをマージしたものになります。コンテナーのネットワーク機能については、次回に詳しく説明します。

 コンテナーの格納先パス、VHDX、仮想スイッチなど、Windows ServerコンテナーにはHyper-Vのテクノロジが随所に利用されていますが、Hyper-Vのハイパーバイザーが動いているわけではありません。その証拠に、今回はコンテナーホストをWindows 10のクライアントHyper-V上で動かしてみました。

 現状、Hyper-V仮想マシンでは、Hyper-Vハイパーバイザーを動かす(Hyper-Vの入れ子状態)ことはできません。Hyper-Vコンテナーが登場すれば、“Hyper-Vの入れ子”が可能になるようですが、実際に出てきてみないと何ともいえないのです。

「vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目」バックナンバー

筆者紹介

山市 良(やまいち りょう)

岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Hyper-V(Oct 2008 - Sep 2015)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手がける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。


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