感情をコントロールして心穏やかに働きたい? それなら「感情に敏感になる」ことから始めてみませんか。
本連載は、書籍「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。」(竹内義晴著、すばる舎)を基に、出版社の許可を得て、筆者自身が@IT読者向けに再構成したものです。
筆者はプログラマー時代、ある月次処理のプログラムにバグ(不具合)を作り込んでしまったことがあります。リリース前に十分テストしたつもりでしたが、念のために実データをチェックしていたら、想定していた形式とは異なるデータがあることに気付き、バグの存在が判明しました。
幸い、動作する前に見つけられたので事なきを得ましたが、「もし、あのとき想定外のデータに気付かなかったら……」と思うと、ゾッとします。
エンジニアの皆さんなら同意いただけると思うのですが、「気付く力」って大事ですよね。「バグを作り込まない」はもちろんのこと、「不幸にも起こってしまった不具合のバグを見つける」場合でもそうです。気付く力があるからこそ、「大難を小難に」「小難を無難に」できるのだと思います。
実はこれ、感情も同じなんです。
「怒り」「不安」「恐れ」「悲しみ」「嫌悪感」などのネガティブな感情を抱いたときに、できるだけ早く気付くと、ネガティブな状態でいる時間を減らし、感情の揺らぎも小さくできるのです。
ストレスフルな職場でエンジニアが心穏やかに働くための感情コントロールを指南する本連載。前回の「ポジティブシンキングはもう古い。感情を抑えつけずにコントロールする5ステップ」では、感情コントロールにおけるこれまでの問題点や、感情が発生するメカニズム、感情をコンロトールする5つのステップの概要についてお話ししました。
今回は5段階感情コントロールの1つ目、感情の「気付き方」をお話しします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.