ネガティブな感情を抱いてしまったとき、あなたはどのように対処していますか?
本連載は、書籍「感情スイッチを切りかえれば、すべての仕事がうまくいく。」(竹内義晴著、すばる舎)を基に、出版社の許可を得て、筆者自身が@IT読者向けに再構成したものです。
エンジニアの皆さんは、仕事中に感情的になることはありませんか?
「顧客が約束した日までに仕様書を送ってこない」「プロジェクトが炎上してリーダーがいつもご機嫌ななめ」「顧客が理不尽な要求をしてくる」「管理職が口ばっかりで仕事をしない」「協力会社のプログラマーの品質が悪い」など、イラっとするシーンも多いでしょう。
感情的になると、嫌なことが頭の中でぐるぐる回って、ますますイライラしたり、仕事が手につかなくなったりします。
ネガティブな感情は怒りだけではありません。「将来のキャリアが描けず不安」「上司が威圧的で怖い」「同僚から批判されて悲しい」「苦手なタイプの顧客に嫌悪感がある」など、いろんな種類があります。
感情は理性で割り切れるほど、簡単なものではありません。ネガティブな感情を抱いたとき、あなたはどのように対処していますか?
この連載は、エンジニアが抱きがちな感情の悩みに触れ、「感情スイッチの切り替え方」を指南します。
怒り、不安、恐れ、悲しみ、嫌悪感などのネガティブな感情を、意思の力で何とかしようとすることを一般的に「感情コントロール」と呼びます。つまり、「感情を自在に操ること」です。
これまでの感情コントロールは、「グッとこらえる」「気合いで乗り切る」のような「精神論」や、「イライラしないようにする」「怒らないようにする」「不安にならないようにする」ような、「出さない」ようにするものが一般的だったように思います。「プラス思考」のように、考え方を変えることで無理に感情を抑え込もうとする方法もありました。
これらの方法は、メンタルの強さを育むので、できることに越したことはありません。
けれども感情とは、突発的に、自分の意思とは関係なく、自然と湧いてくるものです。無理に出さないようにしたり抑えつけたりするのはかなり難しいし、「この感情はなかったことにして、プラスに考えよう」としても、既に抱いてしまった感情は、なかったことにできません。
その結果、「こんなネガティブな感情を抱く私はダメな人間だ」と自己否定したり、感情コントロールができないことに、敗北感を味わったりする人もいるでしょう。
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