IT管理者を泣かせるWindowsの製品名変更やバージョン形式変更まとめその知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(232)

IT管理者は、スクリプトを使って管理対象のコンピュータから各種情報を収集することがあります。Windows 10 バージョン20H2以降の「YYH1/YYH2」形式への変更、Windows 11の登場はそうしたスクリプトの修正を余儀なくさせます。

» 2023年03月29日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]

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「Windowsにまつわる都市伝説」のインデックス

Windowsにまつわる都市伝説

レジストリから取得できるOSバージョン情報

 OSの製品名やバージョン情報は、旧来レジストリの「HKEY_LOCAL_MACHINE(HKLM)\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion」キーに格納されており、スクリプトを使用してこのキーの場所から「レジストリ値」を取得して利用できます。

 しかし、本連載第210回で指摘したように、Windowsの製品名を格納していた「ProductName」値は「Windows 11」で更新されず、「Windows 10 Pro」などのデータをいまだに格納しています(画面1)。

画面1 画面1 Windowsの製品名を格納しているはずの「ProductName」値は、Windows 11では「Windows 10」のまま

 「ReleaseId」値にはWindows 10 バージョン2004まで「2004」などのバージョンをデータとして格納していましたが、次のバージョンで採用された「YYH1」「YYH2」形式のバージョン情報はこの値には格納されず、新たに追加された「DisplayVersion」値に格納されることになりました。Windows 10 バージョン20H2以降、Windows 11と「Windows Server 2022」のReleaseId値は「2009」のまま放置されています。

 以下の表1は、「HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion」キーに存在する製品名やバージョン情報を格納しているレジストリ値をまとめたものです。Windows 10 バージョン2004とバージョン20H2、そしてWindows 11を境に変更されていることが分かるでしょう。

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