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WindowsがインストールされたPCで手軽にLinuxを試すには 北浦訓行 |
WindowsがインストールされたPCに、Windows環境を残したままLinuxをインストールするには、パーティションの切り直しなどの作業が必要になる。パーティションの切り直しは、Partition Magicなどの専用ツールを使えば比較的簡単に行えるが、HDDの設定を変更するので100%安全とはいえない。
これらのPCでLinuxを手軽に試す方法としては、VMwareなどのPCエミュレータを利用する方法と、Windowsのファイルシステムで起動できるように開発されたLinuxのディストリビューションを使用する方法がある。
VMwareなどのPCエミュレータは、HDDに空きがあるかぎり、さまざまなOSをインストールすることができる。ディストリビューションの比較などを行うには便利だが、エミュレータなので動作速度は本来のPCの速度に比べると遅い。
Windowsのファイルシステムで起動できるLinuxの場合は、インストールしたPC本来の速度で実行できるが、専用のディストリビューションになる。
さて、Windowsのファイルシステムで起動できるLinuxディストリビューションは、メディアラボ(http://www.mlb.co.jp/)が開発・販売している「Linux MLD 5」(http://www.mlb.co.jp/linux/mld5.html)だ。Linux MLD 5をインストールできるのは、Pentium以上のCPUを搭載したWindows 95/98/ME/NT/2000のPC/AT互換機だ(ただし、NTFSにはインストールできない)。GNOMEを快適に使うためには、PentiumII 300MHz以上と64Mbytes以上のメモリが推奨されている。
Linux MLD 5のインストールは簡単だ。CD-ROMをドライブに挿入すると、インストーラが起動する。オプションを設定して(たいていはデフォルトのままで大丈夫だろう)[OK]ボタンを押すと、インストールが始まる。各種設定は、インストーラがWindowsのレジストリから自動的に取得するので、ユーザーは面倒なインストール作業を行う必要がない。
Linux MLD 5のインストーラ画面。デフォルトでは、CドライブのLOOPというディレクトリにLinuxのイメージファイルが作成される |
インストールに続いて、ブートフロッピーを作成すれば、作業はすべて完了だ。インストールに必要な時間はシステムによって異なるが、数分から10分程度だ。
ちなみに、メディアラボからはCD-ROMだけで起動するLive Linux(http://www.mlb.co.jp/live/)というディストリビューションも発売されている。機能限定版のCD-ROMを収録した解説書がアスキー(『さわってみようLinux』http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/book/bkhtml/llx.html)やオーム社(『Live Linux入門』http://www.ohmsha.co.jp/data/books/contents/4-274-07878-7.htm)から発売されているので、そちらを参照するのもいいだろう。
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