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Windows XPとLinuxを共存させるには(LILO編) 北浦訓行 |
Windows 9xがインストールされたPCにWindows NT/2000/XPを新規インストールすると、PC起動時にOSを選択する画面(OS
Loader)が表示されるようになる。それに対し、Windows XPプリインストールPCは電源を投入するといきなりWindows XPが起動する。OS
Loaderは入っていないように思われるが、実はちゃんとインストールされている。従って、設定を行えばWindows XPプリインストールPCをLinuxとのデュアルブートにすることができる(編注)。
注:以下、Windows XPを例に説明するが、Windows NT/2000にも応用可能。 |
まず、HDにLinux用のパーティションを作成し、Linuxをそのパーティションにインストールする。Linux用パーティションの作成方法だが、プリインストールPCの機種によってはリカバリCDでパーティション構成を変えられるものがあるので、それを利用するのが手っ取り早い。また、市販のパーティション設定ツール(PartitionMagicなど)を使えば、グラフィカルなユーザーインターフェイスで既存のデータを破壊することなく新規パーティションを作成できる。
さて、Linux用パーティションにインストールする際には、Linuxのブートローダ(ここではLILO)をインストールする場所に注意が必要だ。LILOをインストールする場所は、「Linuxをインストールするパーティションの最初のセクタ」でなければならない。もし誤って「マスターブートレコード(MBR)」にインストールしてしまうと、Windows XPが起動しなくなってしまう。
また、Linuxをインストールする際は、必ずブートディスク(起動FD)を作成すること。そうしないと、Linuxを起動するすべがなくなってしまい、Windows XPとLinuxを共存させるためのLinux上での作業ができなくなってしまう。
ここでは、LILOを使ってWindows XPとLinuxを共存させる設定を行う。なお、以下のパーティション構成を例に説明する。
/dev/hda1 Windows XP
/dev/hda5 Red Hat Linux 7.2
/dev/hda6 スワップ
1. ブートディスクを使ってLinuxを起動する
2. Linuxパーティションのブートセクタをファイル化する
# dd if=/dev/hda5 of=bootlnx.img bs=512 count=1 ←ブートセクタをbootlnx.imgというファイルにする |
3. ファイル化したブートセクタをWindows XPのルートフォルダにコピーする
ファイル化したブートセクタはWindows XPのエクスプローラでコピーできる(画像をクリックすると拡大表示します) |
4. Windows XPのboot.iniを編集する
通常、C:\boot.iniはWindows XPのエクスプローラには表示されない。[スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]をクリックし、ダイアログボックスが表示されたら「notepad c:\boot.ini」と入力して[OK]ボタンをクリックする。
[ファイル名を指定して実行]ダイアログボックスを使ってboot.iniをメモ帳で開く |
メモ帳が開いたら、boot.iniの最後に以下の行を追加する。
c:\bootlnx.img="Red Hat 7.2" |
boot.iniの最下行にファイル化したブートセクタを指定する |
保存終了したら、Windows XPを再起動する。すると、Windows XPのOS Loader(ntdetect.com)が起動して、以下のように表示されるはずだ。
起動メニューに[Windows XP]と[Red Hat 7.2]の選択肢が表示された |
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