Linux Tips | |
![]() |
WebDAVサーバを構築するには 北浦訓行 |
HTTPを拡張したWebDAVを利用することにより、HTTPと同じポートでファイル共有が可能になる。ここでは、Fedora Core 3(以下FC3)でWebDAVを使う設定を行う。
注:インターネットを経由してWebDAVでファイルを共有する場合、SSLによる暗号化が不可欠である。ここではSSLについての説明は省略する。 |
まず、yumコマンドでシステムを最新の状態にする。Apacheがインストールされていない場合は、インストールする。
# yum -y update |
次に、WebDAVで共有するディレクトリを作成する。ここでは、/var/www/html/webdavとする。
# mkdir -p /var/www/html/webdav |
次に、作成したディレクトリのユーザー名とグループ名を「apache」に変更する。
# chown apache:apache /var/www/html/webdav |
FC3では、デフォルトでWebDAVを使用する設定(/etc/httpd/conf/httpd.confでmod_dav.soなどを読み込む)が行われているため、WebDAV自体の設定は必要ないが、公開するディレクトリに関する記述を/etc/httpd/conf/httpd.confに追加する必要がある。内容は、以下のようにする。
# for WebDAV |
以上で基本的な設定は終了だ。Apacheを再起動すると、WebDAVによるファイル共有が可能となる(WebDAVサーバにアクセスするには参照)。
# service httpd restart |
なお、確認した限りでは、FC3のWebDAVサーバに対してWindowsクライアントからファイルのコピーなどを行っても文字化けは発生しなかったが、Vine Linuxなど文字コードがEUCのクライアントからファイルやフォルダの作成を行うと、文字化けしてしまった。このような環境では、mod_encodingというモジュールをインストールする。
mod_encodingのRPMが、http://yum.sera.desuyo.net/3/i386/で公開されている。原稿執筆時点では、mod_encoding-20040616-1.fc3.webdavjp.1.i386.rpm(編注)が最新だった。
編注:このRPMを提供されているKazuhiko Iwama氏によると、mod_encoding単体でも問題ないと思われるが、基本的にはhttpd、apr、apr-utilも併せてアップデートすることを前提にパッケージングしているとのことである。万が一うまく動かない場合は、ほかのパッケージ(上記URLに用意されている)もアップデートすると解決するかもしれない。 また、FC3でSELinuxを有効にしている場合、WebDAV用のパスを変更すると期待通りに動かない可能性があるという情報もいただいた。この点については、 http://www.sera.desuyo.net/WebDAV/selinux.html が参考になるだろう。 情報をお寄せいただいたKazuhiko Iwama氏に感謝します。 |
上記のRPMファイルをダウンロードして、
# rpm -ihv mod_encoding-20040616-1.fc3.webdavjp.1.i386.rpm |
でインストールしてApacheを再起動すると、文字化けしなくなる。
編注:WebDAVについて、詳しくは、 次世代プロトコルWebDAVの可能性 WebDAV時代のセキュリティ対策 Apache 2.0でWebDAV を参照。 |
![]() |
Linux Tips Index |
Linux Squareフォーラム Linux Tipsカテゴリ別インデックス |
|
- 【 pidof 】コマンド――コマンド名からプロセスIDを探す (2017/7/27)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、コマンド名からプロセスIDを探す「pidof」コマンドです。 - Linuxの「ジョブコントロール」をマスターしよう (2017/7/21)
今回は、コマンドライン環境でのジョブコントロールを試してみましょう。X環境を持たないサーバ管理やリモート接続時に役立つ操作です - 【 pidstat 】コマンド――プロセスのリソース使用量を表示する (2017/7/21)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、プロセスごとのCPUの使用率やI/Oデバイスの使用状況を表示する「pidstat」コマンドです。 - 【 iostat 】コマンド――I/Oデバイスの使用状況を表示する (2017/7/20)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、I/Oデバイスの使用状況を表示する「iostat」コマンドです。
![]() |
||
|
||
![]() |
Linux & OSS 記事ランキング
- 上がり続けるOSS採用率、その理由は? 「2025 State of Open Source Report」で明らかに
- インメモリデータベース「Redis 8」公開 再びオープンソースとして利用可能に
- 「Azure Linux」は「CentOS 7」の移行先になり得るか LinkedInの選択
- Linux起動の仕組みを理解しよう[rcスクリプト編]
- Microsoft、WSLのアップデートを発表 新しい提供方式、tarベースのWSLディストリビューションアーキテクチャとは
- Linuxディストリビューション「Ubuntu 24.04.1 LTS」公開 新機能は? サポート期間は?
- OpenELA、「RHEL」新バージョンのリリースから数日以内に最新ソースを提供へ
- 「国連オープンソース原則」をOSIが公式支持 IT業界に与える影響は?
- WHOのOSPOをGitHubが支援 「オープンソースリポジトリの健全性」を可視化した事例を解説
- オープンソースのシステム監視/アラートツールキット「Prometheus 3.0」公開 7年ぶりのメジャーリリースで何が変わった?
- インメモリデータベース「Redis 8」公開 再びオープンソースとして利用可能に
- 上がり続けるOSS採用率、その理由は? 「2025 State of Open Source Report」で明らかに
- Linux起動の仕組みを理解しよう[rcスクリプト編]
- 「国連オープンソース原則」をOSIが公式支持 IT業界に与える影響は?
- Microsoft、WSLのアップデートを発表 新しい提供方式、tarベースのWSLディストリビューションアーキテクチャとは
- Linuxディストリビューション「Ubuntu 24.04.1 LTS」公開 新機能は? サポート期間は?
- 「Llama2」やXの「Grok」などが不合格になったOSIの「オープンソースAIの定義 1.0」、その中身とは? 合格したAIは?
- 「Azure Linux」は「CentOS 7」の移行先になり得るか LinkedInの選択
- オープンソースのシステム監視/アラートツールキット「Prometheus 3.0」公開 7年ぶりのメジャーリリースで何が変わった?
- オープンソースハイパーバイザー「Xen 4.20」公開 セキュリティとパフォーマンスが向上