Linux Tips | |
Adobe Reader 7.0を使うには 北浦訓行 |
Windows版のAdobe Redder 7.0が公開されて3カ月が経過したが、Adobe SystemsのWebサイトにあるLinux用のAdobe Readerは5.0のままだ。しかし、AdobeのFTPサイト(ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/reader/unix/7x/7.0/enu/)にはLinux版のAdobe Reader 7.0(英語版のみ)がアップロードされている。
FTPサイトにあるのは、tarボールとRPMファイルだ。今回は、RPMファイル(AdobeReader_enu-7.0.0-1.i386.rpm)をFedora Core 3にインストールした。
# rpm -ihv AdobeReader_enu-7.0.0-1.i386.rpm |
Adobe Readerの本体は、/usr/local/Adobe/Acrobat7.0/bin/acroreadである。GNOMEの場合、[アプリケーション]メニューの[オフィス]に[Adobe Reader]が作成される。
しかし、これまでのAcrobat Readerと同様、日本語のPDFを表示するには日本語フォントをインストールする必要がある。原稿執筆時点では7.0用の日本語フォントパックが用意されていないようなので、Acrobat Reader 5.0用の日本語フォントパックを流用する。
ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/acrobatreader/unix/5.x/からjpnfont.tar.gzをダウンロードしてインストールする。ただし、Acrobat Reader 5.0用の日本語フォントパックに入っているインストール用のスクリプトは使用できないため、以下の手順でインストールする。
後述するように、ゴシック体が入った4.0の日本語フォントパックと5.0のそれは同じファイル名になっている。従って、ゴシック体を表示できるようにするために、ダウンロードしたファイルは専用のディレクトリ(例では/tmp/5)に保存して展開する。
$ cd /tmp/5 |
次に、日本語フォント(KozMinPro-Regular-Acro.otf)が入っているLANGJPN.TARを/usr/local/Adobe/Acrobat7.0/Resource/Fontに展開する。
# cd /usr/local/Adobe/Acrobat7.0/Resource/Font |
以上で、Adobe Reader 7.0のユーザガイドが表示できるようになる。
ユーザガイドを表示したAdobe Reader 7.0 |
ここでインストールした日本語フォントは明朝体(KozMinPro-Regular-Acro.otf)だけなので、PDF文書にゴシック体が含まれていても明朝体で表示されてしまう。ゴシック体を表示できるようにするには、Acrobat Reader 4.0用に配布されている日本語フォントをインストールする必要がある。
ftp://ftp.adobe.com/pub/adobe/acrobatreader/unix/4.x/からAcrobat Reader 4.0用の日本語フォントパック(ファイル名は5.0と同じjpnfont.tar.gz)をダウンロードして、専用のディレクトリ(例では/tmp/4)に置く。そして、5.0の日本語フォントパックと同じように展開する。
$ cd /tmp/4 |
以上の作業により、/usr/local/Adobe/Acrobat7.0/Resource/FontディレクトリにCIDFontというサブディレクトリが作成され、HeiseiKakuGo-W5-AcroとHeiseiMin-W3-Acroというファイルが展開される。
作業はこれで完了だ。Adobe Readerを再起動すると、ゴシック体も表示できるようになる。
Linux Tips Index |
Linux Squareフォーラム Linux Tipsカテゴリ別インデックス |
|
- 【 pidof 】コマンド――コマンド名からプロセスIDを探す (2017/7/27)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、コマンド名からプロセスIDを探す「pidof」コマンドです。 - Linuxの「ジョブコントロール」をマスターしよう (2017/7/21)
今回は、コマンドライン環境でのジョブコントロールを試してみましょう。X環境を持たないサーバ管理やリモート接続時に役立つ操作です - 【 pidstat 】コマンド――プロセスのリソース使用量を表示する (2017/7/21)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、プロセスごとのCPUの使用率やI/Oデバイスの使用状況を表示する「pidstat」コマンドです。 - 【 iostat 】コマンド――I/Oデバイスの使用状況を表示する (2017/7/20)
本連載は、Linuxのコマンドについて、基本書式からオプション、具体的な実行例までを紹介していきます。今回は、I/Oデバイスの使用状況を表示する「iostat」コマンドです。
|
|