Linux Tips

PDFファイルをPostScriptファイルに変換するには

北浦訓行
2005/4/7

 PDFファイルをPostScriptファイルに変換するには、xpdfパッケージに含まれるpdftopsコマンドを使用する。例えば、sample.pdfの2ページから5ページまでをsample.psというPostScriptファイルに変換するには、以下のように指定する。

$ pdftops -f 2 -l 5 sample.pdf sample.ps

 PDFファイルの中には、文書を開く際にパスワードが必要なものがある。そのような文書を変換しようとすると、

Error: Incorrect password
Error: Couldn't read xref table

Error: Printing this document is not allowed.

などのエラーが表示される。この場合は、-upwオプションや-opwオプションでパスワードを指定しなければならない。「Error: Couldn't read xref table」と表示される場合は、-upwで文書を開くためのパスワード(ユーザーパスワード)を指定する。「Error: Printing this document is not allowed.」と表示される場合は、-opwオプションで文書の印刷や編集を行うためのパスワード(オーナーパスワード)を指定する。

 以下は、sample.pdfという文書を開くためのパスワード(ここでは「openpassword」)を指定する例である。

$ pdftops -f 2 -l 5 -upw openpassword sample.pdf sample.ps

 引数として入力したパスワードは画面上にそのまま表示されてしまうほか、ヒストリにも残ってしまうので取り扱いには注意が必要だ。

 pdftopsの主なオプションには、以下のようなものがある。

オプション 説明
-f 開始ページ 変換を始めるページを指定する
-l 終了ページ 変換を終了するページを指定する
-level1 PostScript Level 1に変換する
-level2 PostScript Level 2に変換する
-level3 PostScript Level 3に変換する
-eps Encapsulated PostScript(EPS)に変換する
-noembt1 Type 1フォントを埋め込まない
-noembtt TrueTypeフォントを埋め込まない
-noembcidps CID PostScriptフォントを埋め込まない
-noembcidtt CID TrueTypeフォントを埋め込まない
-paper 用紙のサイズ 用紙サイズ(letter、legal、A4、A3、match)を指定する
-paperw 用紙の幅 用紙の幅をポイントで指定する
-paperh 用紙の高さ 用紙の高さをポイントで指定する
-opw パスワード オーナーパスワード(文書の印刷や編集などを制限するためのパスワード)を指定する
-upw パスワード ユーザーパスワード(文書を開くためのパスワード)を指定する

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